今夜はシュラスコ、フォゴ・デ・ショーン、サンパウロ 3 | ワインは素敵な恋の道しるべ

ワインは素敵な恋の道しるべ

白ワインは天使の如く貴方の心を解き放ち、赤ワインの真紅のグラスの底には悪魔が潜む。そして貴方は天使の如く大胆に、悪魔の如く繊細に、新たな恋の道を歩み始める。


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サンパウロの『フォゴ・デ・ショーン』で友人たちと過ごす楽しい夜の続き。


新しい肉がどんどんテーブルに届く。


卓上のカードを赤に裏返そうとすると、友人が「まだ早い、美味しい肉を頼んだから」と言う。


そして彼はまた店の肉の説明書に目を戻し、英語での説明に専念してくれる。



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やはり肉はレアーかミディアムレアーが美味い。


それにしても、もう何切れ食べたことだろう。


だんだんお腹が文句を言い始める。


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と、ラムが届く。


肉が変われば不思議なことにまた食べることが出来る。


ラムにはミントソースが良く合う。


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皿に乗っているのがどの部位の肉なのかもう全くわからない。


とにかく次の肉が届くまでに場所を開けることに全力を傾注する。



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肉を食べるためには、飲物も必用。


カイピリーニャを更にお代わりしてしまう。


カシャッサとライムジュースと砂糖でできたカクテルは飲み口が良く、そしてアルコール度数が高いので消化剤の役目も果たしてくれる。






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入り口で焼いていたリブ・ラックが届く。


これは美味い。


お腹はいっぱいなのだが食べてしまう。



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皿に残った肉は何なのだろう。


でも、もう限界。


カードを裏返すと、やっと肉の皿を下げてくれた。




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と、友人が「デザートは何にする?」と聞いてくる。


「もう食べられない」と答えると、「肉を食べた後は甘いものを食べなきゃ」と言われ、意志の弱い私は「それじゃ、お奨めを頼んで」と答えてしまう。


洋ナシの砂糖煮込みとアイスクリーム。


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確かに肉をたっぷりと食べた後のデザートは美味い。


なんだかんだと言いながら、完食。


ブラジルコーヒーをぐっと呷って今夜の食事を締めくくる。




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支配人が「ワイン・セラーに興味があれば案内しますよ」と言ってくれる。


今夜はワインを飲まなかったが、見せてもらうことにする。



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エチケットが光って見えないが、シャトー・マルゴー、シャトー・ムートン・ロートシルト等のボルドーの五大銘醸や、シャトー・ペトリュスが揃っている。


南米産ではチリのアルマヴィーヴァが見える。


コンチャイトロとラフィット・ロートシルトのジョイント・ワインだ。


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いっぱいになったお腹を抱え、店を後にする。


木製のドアが閉まった途端、お腹が一層張った気がする。


サンパウロ最初の夜、友人たちと楽しんだシュラスコの美味しい夜でした。