『センス・エ・サヴール』は、南仏でミシュランの星を20年間にわたって維持し続けるジャック & ローランのプルセル兄弟が生み出すモダン・フレンチ・キュイジーヌを、丸の内で再現したお店。
丸ビルの35階にある店からは、東京の夜を眺望することができる。
今夜のテーブルは、前回のテーブルの隣。
前回は頭の後ろから照明が当たるので、料理を自分の影が覆ってしまった。
料理を楽しむことができないので、店の人にお願いしてテーブルを照明の下に動かしてもらったのだ。
今夜のテーブルは、ちゃんとセンターに照明が当たっている。
丸ノ内に較べて再開発が遅れていたが、今では高層ビルが立ち並んでいる。
ここは『ひらまつ』グループのレストランなので、定番の泡はヴーヴ・アンバルのクレマン・ド・ブルゴーニュ、ブラン・ド・ブラン、ミレジム、2012年。
アンバル未亡人(ヴーヴ)がブルゴーニュにスパークリング専門のワイナリーを創設したのは1898年。
シャンパーニュ方式によるクレマン・ド・ブルゴーニュ生産の老舗である。
瓶内二次発酵を行っている証しである。
フルーティできりりと引き締まった辛口。
ぶどうはアイレン100%。
グラス越しに観る八重洲側の新しいビル群が美しく輝く。
丸の内側に続き、遅れていた八重洲側の再開発が進み、この数年で八重洲側の景色は一変した。
モダン・フレンチの素敵なところは、少量の料理が次々と出されるところ。
クレマンのお供は、四種のプティサレ。
彼女との話に没頭していて、説明を良く聞いていなかった。
でも、クレマンに合ってとても美味しい。
これがワインとの相性が良く、美味いのだ。
ここではバターではなく、エクストラ・ヴァージン・オリーヴ・オイルがパンのお供として出される。
彼女と過ごす丸ノ内の『センス・エ・サヴール』の素敵な夜は、まだ続きます。