彼女と参加した、『ポール・ボキューズ銀座』でのワイン会の続き。
三種類目のワインは、ペサック・レオニャンのシャトー・ド・カンパリアン、2006年。
久し振りに飲む、ボルドー。
初めて飲むワインだが、シャトー・バレのセカンドのようだ。
グラーヴのワインにしては、ボディは重みが無く控えめ。
どうも彼女の趣味ではないようだ。
セパージュはヴィンテージによって異なるが、ソムリエによると、この2006年はメルロー40%、カベルネ・ソーヴィニヨン30%、カベルネ・フラン30%なのだそうだ。
魚料理は白ワインと共に味わったが、先に赤ワインを紹介してしまった。
ポッシェした舌平目とフォアグラのロール仕立て、軽いマッシュルームのムースリーヌソース。
なかなか意匠を凝らした料理である。
赤に合わせた肉料理は、牛バヴェットのソテー、黒胡椒風味の赤ワインソース夏野菜のBBQスタイル。
バヴェットとはハラミのこと。
焼き加減が抜群で、柔らかでしっかり肉の味がして美味い。
最近の『ひらまつ』のワイン会の常連となった感があるポルト。
以前にも書いたが、タウニーとは黄褐色の意味で、樽熟成6年以上の上質のポルトである。
ゆっくりとポルトを飲んでいると、いっぱいになったお腹が落ち着いてくる。
でも彼女は、酒精強化ワインがあまり好きでない。
特にワインをたっぷりと飲んだ後では、ポルトは強すぎるのだそうだ。
そこで、彼女のグラスの半分は私が飲むことになってしまう。
私自身お代わりをして二杯を飲んでいるので、彼女の分まで飲むと、ディジェスティフとしては結構な量になってしまう。
でも好きなポルトは断れない。
そして今夜も飲み過ぎてしまう。
今夜のデセールは、チョコレートとヘーゼルナッツの冷たいテリーヌ、ラムレーズンのグラスと一緒に。
フランス料理だと、どうしてもデセールを食べてしまう。
この美しい皿を見て、誘惑に負けない人がいるだろうか。
彼女との、ワインと料理の評価に関する意見交換も楽しい。
彼女と過ごす『ポール・ボキューズ銀座』の夜は、素敵に更けていきました。