場所は、荏原中延の『かもすや』。
山手線を五反田で降り、東急池上線に乗り換える。
荏原中延は初めて降り立つ駅。
友人から届いたメールの案内を頼りに、改札を出て右に進むと、すぐ目の前に『かもすや』の大きな布看板。
日本酒専門酒場と書かれている。
最初の酒は今夜のスペシャリティの中から選択。
静岡県焼津市の磯自慢酒造の特別純米、青春。
磯自慢の特別純米とは純米吟醸のことのようで、山田錦100%、精米歩合は58%。
またこの酒は、特定の酒屋数軒の為にだけ造られている。
青春と言う時の上にサミュエル・ウルマンと書かれている。
米国人の詩人で、その「青春」という詩から名前を取ったとのこと。
次に飲んだのは、福島県会津市の廣木酒造本店の飛露喜吟醸生詰。
地元では泉川のブランドで知られる酒蔵。
蔵を継いだ若社長が生み出した飛露喜ブランドは、発売と同時に人気商品となった。
麹米は山田錦、掛米は五百万石で、精米歩合は50%。
上品でまろやかなコクのある素晴らしい酒である。
今夜は気を付けないと、酔いつぶれそうだ。
三種類目は、新潟県南魚沼市の高千代酒造が造る、魚沼清酒豊醇無盡たかちよ。
高千代酒造は、明治元年(1868年)創業の老舗。
新潟県で開発された酒造好適米、一本〆を使用。
一本〆は、五百万石と豊盃の人工交配種。
精米歩合や日本酒度は公表されていない。
四種類目の酒は、山形県酒田市の酒田酒造が造る、上喜元純米特A山田錦。
昭和21年に酒田市の五つの酒造会社が合併して発足した。
上喜元の文字の右側には、社長でもある杜氏の佐藤正一氏の名前が入っている。
もう結構飲んでいるが、上喜元を飲むと参加者のテンションも一気に上がり、皆さん本当に上機嫌になっている。
大七と言えば、生酛。
福島県二本松市の大七酒造が造る、純米生酛。
1752年創業で、現在の当主で十代目となる。
三代目以降は代々七右衛門の名を継いでいるが、十代目は英晴さんという名前。
考えてみると、ここまで飲み進んで、食べたのは付け出し程度。
さて、次は何を飲もうか。
楽しい日本酒の会はまだまだ続きます。