キャーヴ・ド・ひらまつ、ワイン会、西麻布 | ワインは素敵な恋の道しるべ

ワインは素敵な恋の道しるべ

白ワインは天使の如く貴方の心を解き放ち、赤ワインの真紅のグラスの底には悪魔が潜む。そして貴方は天使の如く大胆に、悪魔の如く繊細に、新たな恋の道を歩み始める。


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西麻布の『キャーヴ・ド・ひらまつ』のワイン会に、彼女と共に参加した。


大好きな伊藤シェフの素敵なフレンチがお目当てだが、今回はワインも替わると言うので、楽しみにしていた。


何故かこの店に来るときは何時も雨のような気がする。


ビル正面のドアを抜けたところがこのように吹き抜けになっていて、店に入っても再度雨に降られるのでその印象が強いのかもしれない。


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テーブルには、今夜の料理とワインの名前が書かれたメニューが置かれている。


伊藤シェフの今夜の料理は何なのかと、期待を持ってメニューを読む。


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シェフとソムリエの挨拶と共に、最初のスパークリングが出される。


今夜は、メロン。


ヴーヴ・アンバルのクレマン・ド・ブルゴーニュにジャン・ポール・メッテのメロンのリキュールを混ぜて作った、ひらまつオリジナルの食前酒である。


メロンの甘い香りを持つ、爽やかな辛口。


これは美味しいと、彼女もお代わりを頼む。



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「このメロン・スパークリングに使われているワインは何かしら」


「ヴーヴ・アンバルのクレマン・ド・ブルゴーニュのミレジムだと思うよ」


お店の人にボトルを見せてもらうと、やはりミレジム、2011年。


ヴーヴ・アンバルはブルゴーニュのクレマン・ド・ブルゴーニュ専業のワイナリーで、アンバル未亡人が始めたワイナリー。


高品質のクレマン造りで定評がある。




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伊藤シェフの料理は繊細で見た目も美しく、それでいて力強さとヴォリュームがある。


柔らかく煮込んだ豚足のクリスティヤン、季節のサラダとソースグリビーシュ。



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ナイフを入れる前に、その意匠性を楽しむ。


食べる前に目で味わう、フランス料理の楽しさはここにある。




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今夜の白ワインは、フランス南西部、ベルジュラックのドメーヌ・ド・ムーラン・プジィー、ベルジュラック・セック、2012年。


エチケットの上部には、コンクールで金賞を受賞したシールが貼られている。


ひらまつのワイン会で使われるワインは、大部分が直接買い付けたもの。


だから、他で買えないものが多いのだ。


このムーラン・プジィーも、恐らく他所では飲めないものだと思われる。


だから、このワイン会は楽しいのだ。


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色合いは、モスグリーンがかった淡い黄金色。


柑橘系の香りに、爽やかな果実味。


料理を引き立てる素晴らしい白。


ぶどうは、ソーヴィニヨン・ブランとセミヨン。


ボルドー・スタイルのワインである。







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白に合わせた料理は、舌平目と小海老のムニエル、ソース・ブールブラン、アーティチョークのピューレと共に。


この料理、食べる前に見るだけでなく面白い意匠が盛り込まれている。


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上に乗った赤い袋状のものがその仕掛け。


フォークで軽く突くと、ぱっと割れて赤いソースが料理の上に広がるのだ。



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この状態にしてから、ナイフを入れて味わう。


シェフとソムリエとで相談して組み立てた料理とワインだけあって、相性がすこぶる良い。


さて、彼女と過ごす西麻布の『キャーヴ・ド・ひらまつ』での素敵な夜の続きは、また明日。