
バルセロナで最も有名なガウディの未完の作品、サグラダ・ファミリア聖堂見学の続き。
聖堂の中に入る。
自分でチケットを買おうすると、長い列に並ばなければならないが、事前に手配しておいたのでスムースに入場。
不思議な柔らかで明るい空間。
まるで森林の中か、大きな異生物の体内かに入ったような感じがする。
それとも、地球に文明が栄える前に地球を支配していた異星人の宇宙船の中なのかもしれない。

大きな柔らかな造形の柱は、丈夫で枝分かれし、大きな天井を支えている。
ゴシック建造物が、太くて真っ直ぐな多くの柱で天井を支えていたのに対し、実に繊細で重力を感じさせない造形となっている。

現在の大型コンピューターを駆使して力学計算をしても、工学的に素晴らしい設計となっているのだそうだ。
コンピューターも有限要素法も無い時代に、ガウディはどのようにして必要十分な躯体設計を行ったのだろう。
この天井は壁の明かりは、自然光なのだ。
神の啓示を表すような光に、神々しさを感じてしまう。
この聖堂内部は2010年に完成し、ローマ教皇ベネディクト16世を招いて、サグラダ・ファミリアを教会として認定するミサが執り行われている。

聖堂の中央に立ち、左右のステンドグラスを眺めていると、時間を忘れてしまう。
ここに平安をもたらす、不思議な空間である。
東がキリストの生誕をテーマとするのに対し、西はキリストの死をテーマとしている。
最後の晩餐から、ユダの接吻、ペテロの否定、イエスの裁判・・・、そして天に上るイエスまでが彫刻で表されている。

ローマ人の兵士の像の最後尾に居る四角い顔の像は、ガウディ本人だと言われている。
塔のずっと上には、天に昇るイエスの像が彫られている。
下から見ると点ほどにしか見えないので、目いっぱいの望遠にして撮影。
展示スペースの先には、建設にあたるエンジニアの部屋があり、最新のコンピューターで三次元画像を用いた設計が行われている。
糸の先に重りを付け、それを網状にして教会の模型を作ったのだ。
完成すればこんな形になるのかと、立ち止まって細部を検分してしまう。
気が付くと、サグラダ・ファミリア聖堂に来てもう随分と時間が経ってしまった。
脚も悲鳴をあげ始めている。
入り口を入った時とはちょっと違った人間になった想いと共に、素晴らしい経験に感謝しながら聖堂をあとにしました。






