バルセロナで絶対に見逃せない場所と言えば、サグラダ・ファミリア聖堂。
1882年に着工し、今も建設が続けられ、世界中の注目を集め続けている建造物である。
一番有名な生誕のファサードから見ると、もうかなり完成しているように見える。
しかし進捗率は見た目以上に低いようで、計画通りガウディ没後100年の2026年に本当に完成するのか、疑問視する人も多い。
生誕のファサードのすぐ前は道路。
そこまで行くと、使徒の鐘楼は大きすぎてカメラに収まらない。
そこで道の反対側の公園に行き、まずは全景を撮影。
生誕のファサードには多くの彫刻が施されている。
中央は、聖母マリアの戴冠。
その左下にあるのが、マリアとヨセフの婚姻。
彫刻のひとつひとつの意味を考えながら鑑賞する。
処女マリアに大天使ガブリエルが降臨し、聖霊によって神の子イエスを身ごもることを知らせる場面である。
その下に広がっているのが、天使の合唱隊。
そしてその下にあるのが、サグラダ・ファミリア、つまりヨセフとマリアとイエスの聖家族である。
聖家族をもう少し大きくしてみると、馬小屋で生まれた話のとおり、馬の頭が彫られている。
イエスを抱きかかえるマリアと、そのマリアを暖かく見守るヨセフの像である。
受胎告知の像のすぐ下には、下部から鋭く伸びる柱があり、その先には星が付いている。
東方三博士が「新しいユダヤの王」の降臨を知った星なのだろう。
天使の合唱隊の更に左下には、東方三博士の礼拝が彫り込まれている。
この星を見て、黄金、乳香、没薬を贈り物として携えて、幼子イエスのもとを訪れたのだ。
中央に子供の天使の合唱隊、その両脇にハープ、ヴァイオリン、ファゴットと民族楽器を奏でる6人の天使が配されている。
内戦で損傷を受けたものを、日本人彫刻家の外尾悦郎氏によって修復されている。
カメレオンは、何事も次々と移ろうものであり、世の中の変化を表現している。
そして亀は、何事にも動じない安定を示しているとのことだ。
生誕のファサードを充分に見学したので、いよいよ聖堂内に入ることにする。
この続きは、また明日。