ちょっとお洒落な服に着替え、ホテルでもらった赤いカーネーションを一輪、上衣の襟に付ける。
向かったお店は、『エル・パティオ・アンダルス』。
カジュアルなお店だが、私たちの服装を見てか、ステージの真ん前の特等席に案内された。
目の前で肉感的なダンサーが脚を激しく床に打ち付けて踊るので、迫力は相当なもの。
メンバーは全部で5人。
三人の踊り子と、一人のギタリスト、そして手を叩きながら朗々と歌う歌い手。
それにしてもどの踊り子も肉付きが良いのに、踊りはとても激しい。
毎日二つのステージをこなしても、痩せることはないのだろうかと思ってしまう。
顔つきを見ると、母親と二人の娘のように見えるが、化粧が濃いのでみんな似たような顔に見えるのかもしれない。
手拍子も音が大きく、肉厚の手でないとこの音はでないと思う。
私は拍手をしているだけなのだが、ステージの終盤には痛くなってしまった。
食事をしながらの観賞コースを選んだ。
サラダ、パエリアが出されたが、顔はステージに向けたまま食べるので、写真を撮り忘れたし、味も覚えていない。
量が多かったことだけは確かだ。
サングリアが大量に出されたのは嬉しい。
外の暑さに較べ、劇場内はひんやりとしていたが、フラメンコが始まり、拍手を続けているうちに身体が熱くなってきたので、冷えたサングリアが美味いのだ。
日本でも何度も観ているが、本場に居ると言うだけで感激してしまう。
バルセロナでの楽しいフラメンコな夜でした。