今夜は、バルセロナに集まった友人たちと老舗のカタルーニャ料理店に出かけることにする。
ゴシック地区を南に下った、港の手前のこの建物の1階に『セッテ・ポルタス』がある。
今では窓になっているが、創業当時はこの一つひとつがドアになっていたことから、この名を付けたとのこと。
創業は1836年と、既に178年間の歴史を誇る。
人気店なので何時も満席で活気がある。
写真では見えにくいが、壁の白とブルーのタイルの下には、店の常連客の名前が書かれたプレートが貼られている。
ピカソやガウディの名前もどこかにあるはずだ。
私の席のプレートは、オーソン・ウエルズだった。
友人達から、今夜のワインを選んでくれとのリクエスト。
スペイン・ワインには詳しくないので、まずは無難な選択をする。
カタルーニャ州の名門ワイナリー、トーレスが造る、ヴィーニャ・エスメラルダ、2013年。
トーレスは1800年代に創業し、近代的ワイン生産に注力した、カタルーニャを代表するワイナリーである。
今ではスペインだけでなく、カリフォルニアとチリにもワイナリーを経営している。
ミュスカが85%、ゲヴェルツトラミネール15%。
グリーンがかった淡い黄色。
パッションフルーツやライチのような甘い香り。
エメラルドと言う名の素晴らしいワインなのだ。
この選択に、米国から来た友人夫妻も、ブラジルから友人夫妻も大絶賛。
無難な選択のつもりだったが、高評価を得てほっとする。
新鮮なサラダが美味い。
友人たちと過ごすバルセロナの老舗レストラン、『セッテ・ポルタス』の楽しい夜の続きは、また明日。