目的のお店は、『ラ・レゼルヴ』と入り口には書かれているが、今は『キャーヴド・ひらまつ』と名前を変えている。
エントランスを入っても、その先が中庭になっているので、雨粒が降り落ちてくる。
何時訪れても、この贅沢な空間に心躍る。
でも急いで階段を上らないと、彼女は既に二階にあるレセプションに入ってしまった。
予約を確認し、彼女のコートを預け、このエレベーターで3階のメイン・ダイニングルームに向かう。
ナイフとフォークは銀製で、ヒラマツの名前が入っている。
早速歓迎のスパークリングで乾杯。
フランスのオー・ド・ヴィー界の第一人者、ジャン・ポール・メッテが造るアプリコットを、クレマン・ド・ブルゴーニュで割ったもの。
アプリコットのフルーティな香りが気持ち良い。
ところが口に含むと、爽やかな辛口。
砂糖を一切使用しないジャン・ポール・メッテのリキュールだからこその贅沢な美味しさなのだ。
あまりに美味しいので、会が始まる前に三杯も飲んでしまう。
フォアグラのムースリーヌとコンソメゼリー、アプリコット風味の文旦のサラダと共に。
さあ、西麻布の『キャーヴ・ド・ひらまつ』での素敵な夜は続きます。