ホテルを出て、コルカタの雑踏に車を進める。
コルカタを発つ飛行機便が深夜なので、友人の家でのんびりさせてもらうことにしたのだ。
渋滞の横を路面電車が走り抜けるが、その線路の上も警笛をならさないと車で塞がれてしまう。
イギリス統治時代はコルカタ(カルカッタ)が首都で、その象徴がこの総督府なのだ。
友人宅に着くと、さっそくビールのお出迎え。
まずは、バドワイザー。
バドもインドではポピュラーなビール。
暑い雑踏から抜け出して来たので、冷えたビールが美味い。
好みから言えばキングフィッシャーのストロングが好きだが、すっきり爽やかなブルーも暑い国ではなかなか良いものだ。
ウルトラを置いている店は少ないようなので、これからはブルーを愛飲することにしよう。
最初は、スラ・ヴィンヤーズのモザイク。
スラ・ヴィンヤーズについてはあまりに有名なので詳しい解説は不要だろう。
一言で言えば、アメリカのシリコン・ヴァレーで富を築いたラジーヴ・サマントが故郷のインドに戻り、美味いインド・ワインを飲むために自ら始めたワイナリー。
1997年創業ながら、今では世界的に知られたワイナリーとなっている。
ワイナリーはインド、ワイン産業の聖地とも言えるナシクで、ムンバイ(ボンベイ)の北に位置する。
そして赤は、これもインドを代表するワイナリーであるグローヴァー・ヴィンヤーズのラ・レゼルヴ、2010年。
グローヴァー家三代に渡ってワイン造りに努力を続け、今ではミッシェル・ロランとのコラボ・ウィンとして有名になっている。
インドで最初にフランス種のぶどう栽培を始めたのは、このグローヴァーなのだ。
ワイナリーの場所はスラと違い、バンガロールの北、デカン高原にある。
深夜便を待つと言う理由で時間をビールとワインで潰し始めたが、それにしても飲み過ぎてしまった。
コルカタからシンガポールまでは寝ていくことにしよう。
コルカタの友人宅での、楽しい夜でした。