シスコの有名フレンチ、『ケイコ・ア・ノブ・ヒル』で彼女と過ごす、素敵な夜の続き。
四種類目のワインは、カリフォルニアで人気の、ピノ・ノワールとシャルドネの造り手、ブリュワー・クリフトン。
サンタ・ヒルズ・シャルドネ、2009年。
武居さんは、これはまた素晴らしいワインを選んだものだ。
有名なワインだが飲んだことは無い。
期待に胸が膨らむ。
素晴らしいボディ。
深い熟成感と凝縮された果実味を持ち、高品質のブルゴーニュにも負けない強さを有している。
時間を掛けて温度の変化も楽しみながら、ゆっくりと味わいたいワインである。
次々と出される料理は、和のテイストを取り入れながら、フレンチの優雅さと華やかさを持つ、独創的なもの。
見た目にも美しい。
そして、美味い。
グラン・ワイン・コ-スという名前を付けている以上、グラン・クリュを出さなくては、と武居氏。
出されたワインは、オスピス・ド・ボーヌ、コルトン、グラン・クリュ、2006年。
今夜を締めくくるに相応しいワインである。
上質のブルゴーニュだけが持つ、しっかりとした骨格と複雑なニュアンス。
思わず目を閉じ、下の上を転がし、喉の奥深くまで送り込み、その変化を楽しむ。
彼女はブルゴーニュのピノ・ノワールが大好き。
今夜を心から楽しいんでいることがよくわかる。
血の香りのする鴨肉と、コルトン・グラン・クリュは素晴らしく合う。
これがまた美味い。
ノブ・ヒルで彼女と過ごす素敵な夜は、まだ続きます。