二週間前に日本から予約を入れ、唯一この日のこの時間のテーブルを確保することができたのだ。
ユニオン・スクエアからマーケット・ストリートに出て、フェリー・ビルディングまで歩く。
フェリー・ビルディングの時計塔の前を右折し、『ブルバード』に向かう。
すぐ左手は海。
ライティングされたベイ・ブリッジが美しく輝いている。
ホテルを出て20分ほどで店に着く。
港に近いこの辺りには店が少なく、夜は暗い。
それだけに、『ブルバード』の灯りが一層明るく見える。
とにかく予約を取ることが難しい人気店なのだ。
選んだワインは、ロデレール・エステート。
シャンパーニュの名門、ルイ・ロデレールがカリフォルニアで造る、高品質のスパークリング・ワインである。
勢いのある泡立ち、コクのある熟成感。
アンダーソン・ヴァレーに580エーカーのぶどう畑を保有し、自社生産のぶどうを用い、シャンパーニュ製法で理想的なスパークリング・ワインを造り出しているのだ。
店内はアールヌーボーのインテリアで飾られている。
格調高い店だが、活気があるのでここに来るだけで元気になってしまう。
一昨年に来た時と同じテーブルだったので、サービスをしてくれる年配の男性も一昨年と同じ人。
でも、料理が出る前にお腹がいっぱいになってしまうのが問題。
日本人の胃袋には量が多すぎるのだ。
タップ・ウォーターを出す店が多い中で、ここではイタリア、サンペレグリノのアクア・パンナが出される。
メディチ家の百合の紋章を持つミネラル・ウォーターである。
「店の真ん中の一昨年と同じテーブルだなんて、偶然にしても何だか嬉しくなるわね」と、彼女も上機嫌。
さて、赤ワインと料理のご紹介は、また明日。





