夏と言えば、花火。
花火と言えば、弾けるシャンパーニュ。
と言うことで、彼女を花火観賞に誘ったのは良いが、私の用事が長引き、家に帰ったのは彼女が来る予定時刻の直前。
急いで小さなテーブルとワイン・クーラーをベランダにセットし、シャンパーニュをセラーから取り出す。
今夜の花火は、ベランダの向こうに見える東京湾に浮かんだ船台から打ち上げられるのだ。
仕方がないので、ちょっと格好が悪いが、ワイン・クーラーに保冷剤を放り込み、シャンパーニュを冷やす。
ワイン・クーラーは、ペリエ・ジュエ。
エミール・ガレのアネモネの絵が美しい。
ウエルカム・シャンパーニュは、シャトー・ド・ローシェ、ブリュット・キュヴェ・セレクション、ブラン・ド・ノワール。
ピノ・ムニエ85%、ピノ・ノワール15%のブラン・ド・ノワール。
その年のぶどう60%に、数年前からのリザーヴ・ワインを40%加えている。
そして、セラーで36か月熟成させてリリースされているのだ。
保冷剤が見えないように、急いでクラッシュド・アイスをシャンパン・クーラーに入れる。
彼女をベランダに案内すると、シャンパーニュを抜栓し、乾杯。
テーブルに蔓を伸ばしているのは、カリフォルニアの幻ワイナリーのピノ・ノワールの苗。
オーナーの私市(きさいち)さんが5月に来日した時に夕食をご一緒し、その時にいただいた割り箸ほどの苗木が大きくなったのだ。
料理の暇が無かったので、帰り道にオードブル・セットを買ってきた。
油を使った料理ばかりだが、暑い夏の盛りなので仕方がない。
シャンパーニュを飲み進むうちに陽が落ち、花火会場や船台に明かりが灯る。
さて、花火の様子は、また明日。