目指すお店は、目黒川沿いにある素敵なイタリアン、『ラ・ルーナ・ロッサ』。
天現寺橋にあった『アンゴロ』が閉じ、マネジャーの灘吉さんがこちらに移ったので、顔を出すことにしたのだ。
入り口からは、ここがレストランなのか何なのか全くわからない。
奥の小さな窓越しにキッチンが見えるので、かろうじてレストランだとわかる。
キッチンの先には、目黒川の緑が目に映える。
知って来なければ、見付けることは困難。
涼しければ、窓を開け放ち、自然な風を楽しむことができる。
暑い夏はどうしても泡を飲むことが多くなる。
ロンバルディア州のカ・デル・ボスコ、フランチャコルタ・ブリュット・キュヴェ・プレステージ。
二人が好きな、良く飲むスプマンテ。
ボトルは透明だが、抜栓するまでは、黄色いUVカットの包装で包まれている。
ステンレスタンクで6カ月間熟成させたワインと、オークの小樽で熟成させたリザーヴ・ワインをブレンドし、更に瓶内二次発酵をさせ、28ヶ月間熟成させている。
シャンパーニュに勝るとも劣らない素晴らしいキュヴェである。
セパージュは、シャルドネ75%、ピノ・ネロ15%、ピノ・ビアンコ10%。
好きな泡に出会えて、彼女も嬉しそう。
そう言えば、2年ほど前に西麻布の『タニーチャ』で、ランチに二人でこのワインを2本飲んだことを思い出した。
一口食べると、カ・デル・ボスコが一層美味しくなる。
この店はパン屋さんも経営している。
6種類のパンから、好きなものを選べるのだ。
彼女は吟味の上3種類、私は考えも無く全種類をお願いする。
彼女は、バルサミコの皿を見て、「ルーナなのね」、と一言。
彼女はイタリア語が出来るが、出来ない私でもそのくらいはわかる。
グリッシーニも追加で盛り込まれている。
前菜は、スパイスでマリネした鴨胸肉のインサラータ、蜂蜜とモデナのSABAのソース。
これは旨い。
泡をどんどん飲んでしまう。
大きな鮎が皿の上で踊る。
イタリアンと和のマリアージュといったところ。
さて、楽しい夜の続きは、また明日。