北九州の小倉での夜。
待ち合わせ場所は、私の行きつけの和食店、『きし川』。
和食店なのだが、エントランスはまるでスペイン料理店か何かのよう。
石造りの壁に、鉄鋲を打った木の扉。
さらに入り口で迎えてくれるのは、このブロンズの猫。
ひょっとしてエジプト料理店では、とも疑ってしまう。
でも、出される料理は正真正銘の和食なのだ。
でも何時も私が腰を下ろすのは、このカウンター個室。
賑やかなダイニングルームから離れたカウンター個室は静かで落ち着くし、厨房につながっているので料理を注文しやすく、出来た料理がすぐに供されるのだ。
三月とはいえ、気温はもう高い。
寒かった冬が嘘のようだ。
日本でも春と秋が無くなり、四季が二季になってしまったのかも知れないと思ってしまう。
そこで、まずは生ビール。
事前に頼んでおいたので、席に着いたらすぐに出されるのが嬉しい。
自分で勝手にインシュリン・ダイエットと呼んでいるが、野菜を最初に食べるように順番を替えただけで数Kgのダイエットに成功した。
ここで、日本酒を出してもらう。
まずは地元に敬意を表して福岡の酒、寒北斗純米。
寒北斗は福岡県嘉麻市にある名門の酒蔵で、創業は享保14年、1729年という古さ。
すっきりと飲み口が良く、いくら飲んでも飲み飽きない酒である。
麹米に山田錦、掛米に夢一献を用い、精米歩合は55%。
さて、夜はまだ長い。
どんな美酒に出会ったかは、また明日。