白金高輪の『アルヴィナール』で彼女と過ごす、幻ワイン会の素敵な夜の続き。
4本目のワインは、幻の10周年記念ワイン。
幻ピノ・ノワール、ロシアン・リヴァー・ヴァレー、エイミー、2009年。
2009年は幻ワイナリーの10周年に当たり、この特別なワインに大学を卒業したばかりの愛娘、エイミー(詠美)さんの名前を付けたのだ。
私市(きさいち)さんに詠美さんの写真をみせていただいたが、とても素敵なお嬢さんである。
次回は是非レベッカさん(奥様)とエイミーさんもご一緒にお会いしたいとお話しする。
綺麗なルビー色で、先に飲んだ幻ピノ・ノワール、2007年より少し淡い。
黒い果実の香りは同じだが、よりフレッシュでタンニンも若々しい。
このピノもフレンチオーク樽100%で熟成され、新樽比率は25%、熟成期間は9ヶ月。
生産量900本の、超レア物である。
素敵なエイミーさんのピノを飲むことができて、今夜は幸せ。
今夜のメインは、フランス産鳩のオーブン焼きとタケノコのムニエル、モリーユ茸の軽いクリームソース。
鳩は彼女と私の大好物。
ここで日本の代理店、デプトプランニングの長尾社長のご挨拶。
長尾さんは、私の友人でもある。
彼のお陰で、カリフォルニアの中井ヴィンヤーズの中井章恵(なかいあきよし)さんや、ダリオッシュのダニエル・デ・ポロさんと仲良くなることができた。
5本目、今夜最後のワインは、幻カベルネ・ソーヴィニヨン、ナパ・ヴァレー、2003年。
カベルネ・ソーヴィニヨン100%で造られた、素晴らしいフル・ボディである。
ところで、この特徴的なエチケットは、私市さん自ら描いたもの。
鷲はスクリーミング・イーグルを示し、羊はシャトー・ムートン・ロートシルトを示している。
つまり、カリフォルニア最高のワインと、ボルドー最高のワインに追いかけられるくらいの至高のワインを造ろうとの意思が描かれているのである。
濃く強く、しかも洗練されたボディは、カリフォルニアを代表するスーパー・カベルネの一本と言っても過言ではない。
フレンチオークの樽で22カ月間熟成されており、新樽比率は50%。
今夜を締めくくるに相応しい、素敵なデセールである。
グラスにワインをどんどん注ぎ足してくれたので、彼女も今夜はちょっと酔いが回ったようだ。
頬に赤味が差し、何時もよりちょっと饒舌。
そんな彼女が、たまらなく愛おしく感じる。
私市さんを迎えての、とても楽しい幻ワイン会でした。