別にボジョレー・ヌーボーが好きな訳ではない。
特にボジョレーでなくとも、オーストリアのヌーボーや日本のヌーボーならもっと早く飲むことが出来る。
ボジョレー・ヌーボーに狂喜するなんて信じられないと、友人達には話している。
でも、何となく飲んでしまう。
正月に美味くも無いお屠蘇を飲むのと同じことなのかもしれない。
ユリス・ジャブレのボジョレー・ヌーボーを抜栓する。
初めての造り手。
今年は、敢えて有名な造り手のものを避けた。
薄めのパープルレッドを想像していたが、こんなに濃いとは。
平たくはあるが、結構しっかりとしたタンニンを感じる。
果実味も充分に持つ。
今年のボジョレー・ヌーボーも出来が良いようだ。
ニュイ・サン・ジョルジュに本拠地を置くネゴシアンのものである。
ボーヌや、ニュイ・サン・ジョルジュでは、定評があるネゴシアンである。
でも、ポール・ミセレのボジョレーを飲むのは初めて。
色は濃く見えるが、こちらの方が伝統的なボジョレー・ヌーボーの味わい。
タンニンは抑え気味で、すっきりとした後味。
これならいくらでも飲むことが出来る。
ボジョレー・ヌーボーを飲みたいかと聞かれれば、別に、と答える。
でも、やはり季節感を味わうと言うことは良いことだ。
今年も意図せず楽しく飲んでしまった、ボジョレー・ヌーボーでした。