今夜のワイン、グローヴ、ヒューストン | ワインは素敵な恋の道しるべ

ワインは素敵な恋の道しるべ

白ワインは天使の如く貴方の心を解き放ち、赤ワインの真紅のグラスの底には悪魔が潜む。そして貴方は天使の如く大胆に、悪魔の如く繊細に、新たな恋の道を歩み始める。


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今夜は、友人たちとステーキ・ハウス、『グローヴ』に繰り出した。


夜7時の集合だが、まだまだ外は明るい。


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最初は、シャンパーニュで乾杯。


と言っても、フランス大手のシャンパン・メゾン、マムがナパで造るスパークリング・ワイン。


マム・ナパ・ブリュット・ロゼ。


エチケットの色もとても可愛いロゼ・スパークリング。


内容はマムが造るだけあって、シャンパン製法に基づく、正統派。




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細かな泡立ち、美しい色合い、そして見た目とは異なるきりりと引き締まったブリュットのボディ。


マム・ナパが、ナパ・ヴァレーを代表する5つのスパークリングの一つに選ばれている理由がわかる。


会の始まりを告げるには、最適のボトルであり、三本があっという間に空になってしまった。


グラスの向こうに見えるのは、カーネル・サンダース氏ではない。


私の仲の良い友人である。


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おつまみは、オリーブ。


これがスパークリングに良く合うのだ。



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前菜の、プロシュート。


手で切り取ったプロシュートは、厚みがあって美味い。


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ツナのカルパッチョ、アボカド添え。


完熟のアブカドがとても良い。



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シーフードのフリット。


結構量が多く、お腹にこたえる。




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白ワインは、ちょっと変わったものを選んだ。


ベッカー・ヴィンヤーズ、テキサス・ヴィオニエ、2010年。


そう、テキサスのワインなのだ。


日本には入ってきていないようだが、テキサスでは有名な場所のようで、ワイナリーでは数多くの催しや、結婚式などが行われている。


生産品種を見ると、赤、白共に、実に多種多様なワインが造られている。


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ヴィオニエ特有の華やかな香りは抑え気味だが、口に含むとフルーティで、しっかりとした果実味も持っている。


初めてのテキサス・ワインに参加者も恐る恐る飲むと言った感じだったが、結局あっという間に二本を飲んでしまった。









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そこで急いで、赤ワインを抜栓する。


フローラ・スプリングスが造る、カベルネ・ソーヴィニヨン、ナパ・ヴァレー、2009年。


フローラ・スプリングスは、1970年の創業以来、家族経営を続け、大規模では無い最良のワイナリーと呼ばれている。


その評価は高く、日本にもファンが多かったが、近年日本への輸入が中止となってしまった。


そんなワインに出会えて、今夜は幸せ。


フローラとは女神の意味で、フローラ・スプリングスとは女神の泉のこと。


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また、フローラは創業者の奥様の名前でもあるのだ。


奥さまの名前をワイナリー名にするとは、シャトー・セント・ジーンと同じく、とても素敵。

色合いは非常に濃い。


豊かな果実香を持ち、穏やかで力強いタンニンを持つ。


確かに力強いのだが、本当にカベルネ100%かと思わせるような、シルキーなタッチも併せ持つ。


ワインにうるさい友人達も、これは美味いと満足な様子。


結局これも二本飲んでしまった。


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私の肉は、プライム・リブの14OZ(約400g)。


最初の肉が焼き過ぎだったので、もう一枚レアで焼き直してもらい、完食。


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飲み出すと止まらない面々。


追加で、ちょっと高価なワインを飲んでしまった。


ダリオッシュが造るカルト・ワイン、ナパ・ヴァレー、カベルネ・ソーヴィニヨン、2008年。


ダリオッシュについては、先日も書いたばかりなのでここでは省略。(参照記事:2012年5月7日、8日、9日)


アケメネス朝ペルシャのダリオス大王のレリーフを用いたエチケットは、一度見たら忘れない。


今回も、『グローヴ』のワイン庫を探索し、一番に見つけた素晴らしいワインなのだ。


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親しい仲間と共に、こんなワインに出会えるなんて、今夜は本当に幸せだと思う。


ホテルに戻り、ダリオッシュの社長、ダニエル・デ・ポロ氏に「君のカベルネを飲んだよ」とメールすると、すぐに「ありがとう。とっても嬉しいよ」との返答が来た。


とても高価なワインなので、一本だけと思っていたが、結局これも二本飲んでしまった。





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集合した午後7時はまだ明るかったが、さすがに外に出ると回りは夜の帳に覆われている。


再会を約束し、楽しい仲間達と別れを惜しんだヒューストンの夜でした。