友人宅に、まだ私が飲んだことのないスーラの白ワインが冷えているという。
そこで、彼の家にそのワインを試しに行くことにした。
彼の家は、この高級コンドミニアムの中。
ガードマンが厳重に守る鉄の扉を開けてもらい、中に入る。
彼の部屋からは、隣のウィング越しにビルラー寺院が見える。
ビルラー財閥が26年の歳月を掛けて建設した、ヒンドゥー教の寺院である。
中庭を見下ろすと、樹々の間を小鳥が飛び交い、リスが走り抜けている。
部屋は最上階にあり、屋上も占有。
屋上には庭があり、ダリアを始め、色とりどりの花が咲き乱れる。
ここに、寛ぐことが出来る東屋を建設中とのこと。
さて、最初の一本は、スーラ、ディンドリ・リザーヴ、ヴィオニエ、2010年。
ディンドリ・リザーブのシラーズは何本も飲んだが、白は初めて。
それもシュナン・ブランではなく、ヴィオニエとはちょっと意外。
ヴィオニエは華やかな果実香を持つぶどうだが、このワインはかなり香を抑え目に造られている。
スーラ・ヴィンヤーズは、シリコン・ヴァレーでファイナンシャル・マネジャーとして財をなしたラジーブ・サマントが故郷に帰り、ムンバイの北東180Kmにあるナシクに1997年に設立した新興ワイナリ-。
ワインの生産開始は2000年だが、すぐに世界で認められるワイナリーに成長した。
スーラのトレードマークの太陽が、モザイクになっている。
ぶどうは、シュナン・ブランとソーヴィニヨン・ブラン。
これは、デイリー・ワインのクラス。
ちょっと甘みが強く、温まってくるとあまり好ましくない醸造香がかすかに出てくる。
友人曰く、これはギンギンに冷やして飲むワインなのだそうだ。
それにしても、インドのワイン生産の成長は留まるところを知らない。
こちらではまだまだ高級品だが、欧米への輸出は急拡大しているのだ。
飲んでいる内に、陽が傾く。
外を見ると、ビルラー寺院に照明が灯り、明るく輝き始める。
そろそろ友人に暇乞いをする時間だ。
素敵な住居にお招きいただき、ありがとうございました。

