ホテルの玄関に置かれたガネーシャの像が見送ってくれる。
ガネーシャは座っている像が多いが、ここのはのんびり寛いでいる。
障害を取り除き、富と財産をもたらす、商業の神様なのだ。
招待された時間は、夜8時。
8時からおつまみで飲みながら歓談し、食事は10時を過ぎてから。
食事が終われば、散会となるのがこちらのパーティ。
日本人にとってはお腹が重くて眠ることができないが、こちらの人にとっては満腹状態で寝ることが幸せなのだそうだ。
友人宅に到着すると、ガードマンが大きな鉄の扉を開け、中に車を誘導してくれる。
庭のバニヤン・ツリーの大木には、ブーゲンビリアが巻き付き、不思議な風情を醸し出している。
広い庭には、椰子、マンゴー、ライチなどの樹が植えられ、また庭師が精魂込めたダリア、バラなどの花々が美しく咲き乱れている。
暑いインドでもさすがに近も季節は気温が低く、夜は20度ちょっとと気持のよい気温。
こちらの人には寒すぎるようで、今夜は庭では無く、室内で行うとのこと。
友人が住む邸宅には明かりが煌々と灯り、私を迎える準備ができている。
玄関に向かって歩を進めると、到着を知った友人が出てきて、熱い抱擁で迎えてくれる。
歓談の間とは別の部屋に料理の載ったテーブルが置かれ、手に持った大きな皿に料理を取り、立ったままで左手に皿を持ち、右手だけで食事をする。
慣れないうちは大変食べづらいが、慣れてしまえば結構上手く食べることができるようになる。
食事が終わると、友人から素敵なプレゼントをいただいた。
この地方名産の、真鍮で作った人形である。
大変貴重なものだが、大変重い。
インドの地方都市で、友人の暖かいおもてなしに心から感謝した、楽しい夜でした。