さて、昨夜に続き、元赤坂での『まき田』でのワインと料理のお話。
ここで三本目のワインを抜栓する。
これは女将さんが私たちのために準備してくれたもの。
ショーヴネ・ショパンの、ニュイ・サン・ジョルジュ、プルミエ・クリュ、レ・ミュルジェ、2008年。
有名なショパン・グロフィエが引退し、それを引き継いだのは長女と結婚したユベール・ショーヴネ。
今はショパンの畑とショーヴネの畑を併せ、ショーヴネ・ショパンとなっている。
しかし、2008年と若く、まだタンニンが硬い。
そこで、デキャンタージュしてもらった。
ちゃんこ屋さんでデキャンタージュとは感激だが、このデキャンタはご主人の持ち物。
少し置いておくと香りも良くなり、タンニンもまろやかになってきた。
正直、もう少し熟成させたい良いブルゴーニュだが、今でも充分に複雑なニュアンスを楽しむことができた。
好物の銀杏。
これは何時も頼む名物料理。
今夜の烏賊のワタは特に上物だそうで、飛び切りに美味い。
と、厨房を終えたご主人が「ワインにはこれでしょう」と言いながら、部屋に現れた。
この合鴨もご主人が手を加え、たれを調合したもの。
この味噌は、ご主人が一日をかけて練り上げた特別なもの。
これが美味いのだ。
友人を連れてきたら、長い人生で最も美味しいちゃんこだと絶賛してくれた。
これを、4杯もお代わりして食べてしまう。
彼女の分もちゃんこを食べてしまったのでお腹は一杯だが、デザートは何とか詰め込む。
寒くなると、こんなワインの飲み方が嬉しい。
今夜も元赤坂で彼女と、そして女将さんとご主人と過ごす、楽しい夜でした。