そこで、友人を誘って軽く飲んで帰ることにした。
立ち寄った店は、京橋にある『メルシャン・サロン』。
もう10数年、月に一度は立ち寄るお気に入りの店である。
今の店長はもう何代目になるのか覚えていないが、一番チャーミングな店長であることは間違いない。
さっそく泡で乾杯。
コドーニュが造るプレステージ・スパークリング、キュヴェ・レイナ・マリア・クリスティーナ、2006年。
コドーニュは、16世紀半ばの創業で、現当主は18代目。
1872年に瓶内二次発酵方式でスパークリング・ワインの生産に成功。
1897年にスペイン王室御用達に任命されたことから、王室のマリア・クリスティーナ元王妃に敬意を表し、その名と王家の紋章を冠している。
淡い黄色の、泡立ちの良い素晴らしいカヴァである。
私のテーブルには、エクストラ・ヴァージン・オリーブ・オイルに、バルサミコが付いてくる。
彼女と一緒でない時は、手抜きをしてしまうのだ。
でも、このサラミは美味い。
新顔だが、これもイケる。
これはカバに良く合う。
マルゴー・グラン・クリュ第三級格付けの、シャトー・フェリエール、2007年。
メドックの全格付シャトーの中で最小の畑面積のシャトーで、隣の畑はシャトー・マルゴーという好立地。
生産量は年間4,000ケースで、入手困難なワインなのだ。
カベルネの比率が高いようだ。
まだ若いため熟成感はそれほど強く出ていないが、タンニンは円やかで、飲みごたえがある。
セパージュを調べてみると、カベルネ・ソーヴィニヨン80%、メルロー15%、プティ・ヴェルド5%。
ぶどうの平均樹齢は、35年。
オーク樽で16~18ヶ月熟成させ、新樽比率は60%。
う~ん、なかなか美味。
二本も飲んでしまったのだから、もう今夜は飲まない方が良いと思いながらも、マールの誘惑には勝てない。
メルシャンが造る、桔梗ヶ原メルロー、オー・ド・ヴィ・ド・マール。
生産量わずか1,470本の貴重なマールである。
アルコール度数は50%。
素晴らしいマールだ。
友人も、今夜のワインの選択には大満足。
京橋で友人と過ごす、楽しい夜でした。