先日のバンコク旅行の時のお話し。
最後の夜は、バンコクに住む仲の良い友人と食事に行った。
夕方には必ず激しく雨が降る季節なので、宿泊している『グランド・ハイアット・エラワン』からビル続きで行くことができるタイ・レストラン、『ナラ』を選んだ。
早速、白ワインで乾杯。
選んだワインは、オーストラリアのドメーヌ・シャンドン、シャルドネ、2008年。
ヴィクトリア州ヤラ・ヴァレーにあるこのワイナリーは、1986年にフランスの最大手シャンパーニュ・メゾン、モエ・エ・シャンドンが設立したもの。
以前は土地の名前に因んでグリーン・ポイントと称していたが、今はシャンドンの名前を使っている。
ぶどうの旨味をギュッと凝縮し、大地と太陽の恵みを感じる、素晴らしいシャルドネ。
暑いバンコクで、強めに冷やして飲めば最高。
真中の砂糖はタイならでは。
こちらの人は、料理に砂糖をたっぷり掛けて食べるのが好き。
これはなかなか美味い。
ポークと海老が入った、スパイシーな春雨のサラダ。
非常に辛いが、私のお気に入り。
鶏肉のバンダンの葉包み揚げ。
パームシュガー・シロップを掛けて食べると美味い。
魚のすり身の揚げ物。
いわば薩摩揚げ。
二本目は、アルゼンチンのテラザス、レゼルヴァ・マルベック、2008年。
実はここも、モエ・エ・シャンドンが保有するワイナリー。
ここの特徴は、ぶどう毎に最適な高度を設定し、畑を配置していること。
このマルベックの畑は、標高1,067m。
因みに、トロントスの畑は1,800m、シャルドネは1,200m、カベルネ・ソーヴィニヨンは980m。
強いタイ料理にも合い、テーブルを大いに盛り上げてくれる。
このレゼルヴァは、新樽で12ヶ月熟成されている。
樽は、フレンチ・オーク90%、アメリカン・オーク10%。
さすがモエ・エ・シャンドン。
茹でた米粉麺に、グリーン・カリーを掛けて食べる。
これはタイ料理の定番。
日本で食べると恐ろしく高価だが、本場でなら安心して食べることができる。
海老と春雨蒸し料理。
ここは欧米系の人達で何時も混んでいる。
もちろん、フローズンで供される。
大きなカクテルグラスに満々とたたえられたギムレットを飲みながら、話しも盛り上がる。
飲み過ぎとは思いながら、また1本頼んでしまう。
オーストラリアのリンデマンズ、シラーズ・カベルネ、2010年。
リンデマンズは、1870年創業の、オーストラリアではとても歴史あるワイナリー。
各地に多くのぶどう畑を保有し、多種多様な高品質ワインを生産している。
シラーズとカベルネをブレンドするなんて、いかにもオーストラリア。
非常に濃い赤紫色。
豊かなタンニンを持ち、ふくよかで重いボディ。
食事を始めた時は、外はまだ明るかったが、今はもうかなり夜も更けた。
バーは地下一階にあるが。すぐとなりは階段前の吹き抜けの空間。
エントランス前の車寄せには明かりが煌々と輝き、まるで昼間のよう。
そろそろ友人を家に帰す時間だ。
友人と過ごす、楽しいバンコクの夜でした。