金曜日だというのに、仕事が遅くまで予定されてた。
彼女と会えない金曜日は、ブルー。
ところが、順調に進み、20時にお開き。
早速彼女にメールを送る。
彼女は友人と食事中、でも切り上げて来てくれるという。
すぐに汐留シティセンターの最上階にある『ジ・オレゴン・バー&グリル』の窓際の席を予約し、車に飛び乗る。
エントランスの右には、オレゴン州知事室を再現した部屋がある。
そしてそこに置かれたテーブルには、私の著書、「大人のためのちょっと贅沢な 恋とワインの物語」が置かれている。
何時見ても、嬉しくなる。
42階から見下ろす夜の東京は節電のため暗くなっているが、それでも美しさを保っている。
キリリと冷やしたシャルドネは、シャープな切れ味の中に豊穣なボディを隠し持つ。
夜景を眺め、グラスを傾け、彼女を待つ間に少し酔いが回ってきた。
ボトルをよく見ると、アルコール度数は14.5%もある。
選んだワインは、ワシントン州のコロンビア・ヴァレーでダックポンド・セラーズが造る、デザート・ウィンド・ヴィンヤード、シャルドネ、2008年。
ダックポンド・セラーズは、オレゴン州で第一位の生産量を誇るワイナリー。
と言っても大手資本ではなく、1993年の創設以来、家族経営を守っている。
コストパフォーマンスの良い高品質のワイン造りで高い評価を得ている。
ボトルの半分ほど飲んだところで、彼女が広い店の中を一番奥の私のテーブルに向かって歩いてきた。
真っ直ぐ私に視線を合わせ、口に頬笑みを浮かべ歩く姿に見とれてしまう。
何度経験しても、心ときめく瞬間だ。
静岡産ロメインレタスのクラシック・シーザーサラダ。
とても美味い。
次の料理は、ホッキ貝と八種春野菜の炭火焼き、桜ソルト&バーニャカウダ添え。
焼いた新鮮な野菜は本当に美味い。
ここで、彼女のために選び、抜栓しておいた赤ワインを出してもらう。
アンダーソンズ・コン・ヴァレー・ヴィンヤーズ、ナパ・ヴァレー・カベルネ・ソーヴィニヨン、エステート・リザーヴ、1998年。
裏のラベルの説明によると、5週間の発酵過程のあと、フレンチ・オークの樽で二年間熟成させ、更に一年間の瓶熟成を経てリリースされると書いてある。
強い熟成感と、滑らかなタンニン。
カリフォルニア・ワインでは珍しい、ヴィンテージ物。
12年余りの時を経て、まだまだ若々しく強さに溢れた素晴らしいボディ。
彼女の顔も、嬉しそうに輝く。
アンガス・サーロインをレアーで焼いてもらう。
選んだのは、アイスクリーム。
中にはムースとアイスクリームがぎっしりと詰まっている。
彼女と共に過ごす、天空の楽園での素敵な夜でした。









