今夜のワイン、アトル、小倉 | ワインは素敵な恋の道しるべ

ワインは素敵な恋の道しるべ

白ワインは天使の如く貴方の心を解き放ち、赤ワインの真紅のグラスの底には悪魔が潜む。そして貴方は天使の如く大胆に、悪魔の如く繊細に、新たな恋の道を歩み始める。

ワインは素敵な恋の道しるべ-201104061807000.jpg
小倉での友人との会食。

訪れた店は、『アトル』。


小倉では珍しい、本格的なセラーを備えたお店だ。
















ワインは素敵な恋の道しるべ-201104061808000.jpg
この木質系の階段が好きだ。


一段、また一段と歩を進めるに合わせ、今夜の料理とワインへの期待感が膨らむ。


そして踊り場に達する直前に、「いらっしゃいませ。お待ちしておりました」と店員が迎えてくれる。










ワインは素敵な恋の道しるべ-201104061811001.jpg
一番奥のテーブルに着き、セラーとオープンキッチンを眺める。




久し振りの訪問である。


ワインは素敵な恋の道しるべ-201104071445000.jpg
1本目のワインは、カンパーニャのものを選ぶ。


あっという間に飲んでしまったので、ボトルの写真を撮り忘れてしまった。


サン・フランチェスコが造る、コスタ・ダマルフィ・トラモンティ・ビアンコ、2009年。


サン・フランチェスコは2004年設立の若いカンティーナ。


カンティーナのあるアマルフィは、ユネスコ世界遺産に指定されている。


その中でも、ソレント半島にあるトラモンティは「陽が沈む」とう意味を持ち、三方を海に囲まれた辺境の地。



ワインは素敵な恋の道しるべ-201104061846000.jpg


そのためフィロキセラ禍を逃れ、今も80種の土着品種が残ると言われている。


セパージュは、ファランギーナ50%、ビアンコレッラ25%、ペペッラ25%で、ビアンコレッラとペペッラはフィロキセラに侵されなかった自根種である。


ステンレス・タンクで発酵、熟成されたボディは、ミネラル感に富み、豊かなぶどうの風味を感じさせる。






ワインは素敵な恋の道しるべ-201104061825000.jpg
若いワインなのでコルクも新しい。





ワインは素敵な恋の道しるべ-201104061825001.jpg
最初の前菜は、真鯛と季節野菜のミッレフォーリエ、柚子風味。


コスタ・ダマルフィに良く合う。



ワインは素敵な恋の道しるべ-201104061831000.jpg
和牛もも肉のカルパッチョ、西洋ワサビのソース。


添えられた野菜と合わせて食べると美味い。


ワインは素敵な恋の道しるべ-201104061845000.jpg



ソフトシェルクラブのトマトクリームソースのスパゲッティ。


これは私のお気に入り。


ワインは素敵な恋の道しるべ-201104061930000.jpg
今夜の赤ワインは、驚きのフレンチ。



このお店でイタリア以外の産地のワインを飲むのは初めてかもしれない。


オー・メドックのグラン・クリュ、シャトー・カマンサック、1999年。


グラン・クリュでありながら、地味な存在だったカマンサック。


しかし、今ではしっかりとしたボディを持つ、ボニューム感のあるワインとなっている。



ワインは素敵な恋の道しるべ-201104062006000.jpg
色合いはかなり濃く、タンニンもしっかりと付いている。


滑らかな口当たりで、料理との相性も良い。


イタリアンにボルドーを合わせてみるのも、たまには面白い。


セパージュは、カベルネ・ソーヴィニヨン60%、メルロー40%。


バランスの良いボルドーである。





ワインは素敵な恋の道しるべ-201104061920000.jpg
やはりグラン・クリュは、コルクにも名前がきちんと入っている。





ワインは素敵な恋の道しるべ-201104061905000.jpg
メインは、二種類を取って切り分けて食べる。


シャラン産鴨モモ肉のコンセルバート。


ワインは素敵な恋の道しるべ-201104061930001.jpg
穀物肥育、仔羊のコトレッタ。





ワインは素敵な恋の道しるべ-201104062005000.jpg
まだカマンサックが残っていたので、フォルマッジオを切ってもらう。


ブルー、シェーブル、ウォッシュド。


ワインは素敵な恋の道しるべ-201104062045000.jpg
私のドルチェは、ソルベのエスプレッソかけ。





ワインは素敵な恋の道しるべ-201104062045001.jpg
友人は、焼きリンゴ。


小倉で楽しむイタリアンとワイン。


友人との楽しい会話と共に、小倉の夜は更けました。