夜の名古屋駅。
友人と食事を済ませ、名古屋駅に着いたのは20時過ぎ。
このまま東京に帰ることもできるのだが、遅くなると思って、食事前に駅近くのホテルにチェクインしてしまっていた。
そこで、アメブロ仲間が開いた新しいお店に行ってみることにした。
東山線覚王山駅で降りると、『アル・フォルトゥーナ』はすぐそば。
開店間も無いので、お祝いの花が所狭しと並んでいる。
オープン・キッチンに面したカウンター席に座り、オーナー・シェフの中村さんの活躍を眺める。
ワインはサンジョヴェーゼを希望し、マネジャーの呉さんに選んでもらう。
トスカーナのポデーレ・ラ・ヴィッラ・ディ・イラリア・タキスが造る、パルゴロ、2007年。
何とこのワインは、イタリアのワインの父と呼ばれるスーパー・エノロゴ、ジャコモ・タキス氏が、娘のイラリアと共に造る、スーパータスカンなのだ。
PARGOLOとは、トスカーナ弁でBAMBINO=子供の意味。
初ヴィンテージとなる2007年のぶどうの収穫の初日に、イラリアの息子が誕生したことから、この名が付けられた。
ところでこの2007年はIGTの格付けだが、2008年からはキャンティ・クラッシコDOCGとなるそうだ。
口に含むと、サンジョヴェーゼが前面に出ているが、まろやかなタンニンはメルロー由来か。
セパージュを聞くと、サンジョヴェーゼ80%、メルロー20%とのこと。
豊かな熟成感を持ち、ミネラル感も強い。
バリック(小樽)を用い、18カ月間熟成させているそうだ。
こんなワインに出会えるなんて、ここまで脚を伸ばして本当に良かった。
2007年とまだ若いので、コルクも綺麗で濡れ加減の状態も良い。
器も素敵だ。
生ハム、サラミと野菜のフリット、そして季節の有機野菜を使った滑らかなバーニャカウダを盛り合わせてもらう。
お腹はいっぱいだと思っていたが、ワインを飲んでいるとパスタが食べたくなった。
アラビアータで造ってもらう。
季節のフルーツのソルベット。
ここで止めておけばよかったが、美味しいワインと料理で理性を失ってしまう。
呉さんのお薦めで、グラッパをいただく。
ピエモンテ州のシボーナが造る、グラッパ・リゼルヴァ・マディラ・フィニッシュ。
シボーナは、ピエモンテ州のアルバ村近郊にある歴史ある蒸留所。
有名な、バローロやバルバレスコの造り手のぶどうの搾りかすを原料に使っている。
色々な種類がリリースされているが、これはマディラ酒の樽で熟成させたもの。
名古屋にはあまり知見がなかったが、心休まる店がレパートリーに加わった。
中村さん、呉さん、素敵な夜をありがとうございました。
これからもよろしくお願いします。