彼女と共に、六本木で過ごす休日。
お腹がすいたので、ミッドタウンの『ニルヴァーナ ニューヨーク』にインド料理を食べに行く。
ガーデン・テラスにある店に着くと、馴染みの支配人が温かく迎えてくれる。
入り口の床はアクリル張りで、その下には小さな牛の模型がいっぱい並べられている。
何だか踏み抜いてしないそうで、この上を歩く時はいつももっと痩せなければ、と思ってしまう。
昼はブッフェ・スタイルだが、落ち着いて食事をしたいので、コース料理を頼む。
一番奥の、周りからは隔離された静かな席に着く。
外には、冬だけの営業の、スケート・リンクが見える。
四種類のチャツネを付けて食べる。
ココナッツ、ミント、マンゴー、チリ、どれも好きだ。
選んだワインは、ボルドーのシャトー・ペトリュス・ガイア、No.1、2007年。
このワイナリー、あのシャトー・ペトリュスともアンジェロ・ガイアとも無関係。
16世紀まで遡る歴史あるワイナリーだが、その土地がペトリュスと呼ばれていたことによる命名。
しかし、シャトー・ペトリュスから提訴され、司法の裁定でシャトー・ペトリュスと見分けのつく名前を足すことで決着したため、後ろにガイアの名前を足したもの。
最初は強いタンニンが前面に出ていたが、空気に触れ、少し温度が上がってくると、ぶどうの甘い香りと深い熟成感が溢れ出てきた。
2007年のセパージュは、メルロー85%、カベルネ・フラン15%。
今日のワインは大当たりだ。
このワインには、もっと手頃なNo.2もある。
シンプルなサラダが美味い。
質感のあるカジキマグロが美味しそう。
入り口のアクリル板を踏み抜かない覚悟が、まだ続いている。
これもベジタリアン・メニューで健康的だが、結構ピリ辛。
甘みも感じる、濃厚なカレー。
これは、インドで練習した技。
全く味が異なる小さなデザートを、次々と楽しむ。
このチョコレート・ムース、良く見るとハートのチョコレートが乗っている。
気が付くと、もう二時間半もここに居たことになる。
彼女と過ごす、休日の六本木の楽しいお昼でした。