六本木一丁目にあった『ラ・ヴェロニカ』で総料理長として腕をふるっていた横江直紀シェフが、自身の店を今日オープンした。
店の名前は、『ラパルタメント・ディ・ナオキ』。
”直紀のアパートメント”、と言うか、”直紀の部屋”と言ってよい、横江シェフのこだわりが随所に活かされた素敵な空間。
店の奥に進むにつれ、期待に胸が膨らむ。
彼女も今日は、お祝いムード。
店も素敵だが、彼女も輝いている。
開店、本当におめでとうございます!
ピエモンテ州の地ぶどう、アルネイスを使い、ロエロ地区で生産されたワイン、ロエロ・アルネイス、2009年。
マッテオ・コレッジアの作品である。
フルーティで爽やかで、キレの良い辛口。
長い間忘れ去られていたアルネイスは、栽培が難しい品種。
それを近年復活させ、素晴らしいワインが生産されるようになった。
好きなワインの一つである。
十勝産の生のマッシュルームも美味い。
太めのスパゲッティの歯ごたえが、たまらなく素晴らしい。
今日の赤ワインは、ロンバルディア州のカ・ボッフェニジオの、オルトレポ・パヴェーゼ・ピアチェーレ、2004年。
ぶどうはクロアティーナ100%。
クロアティーナは、ロンバルディア州以外でも、ピエモンテ州、エミリア・ロマーニャ州で栽培されている。
ロンバルディアではボナルダとも呼ばれ、このワインの表のエチケットにはボナルダと記載され、裏にはクロアティーナと記載されている。
飲んでいる内にまろやかになり、ふくよかなボディが現れる。
樽が強く効いているが、綺麗に仕上がったミディアム・ボディ。
素晴らしい料理と相まって、グラスをどんどん重ねてしまう。
焼いた芽キャベツとの組み合わせが絶妙。
とてもジューシーで、深い味わいの逸品。
バーナーで焼き目を付けたその下は、紅茶味。
タルトもアイスクリームも飛びきりに美味い。
イタリアン・ローストのコ-ヒーを飲みながら、横江シェフとの楽しい会話が続く。
トイレに座ると、目の前にこのシャワーが。
淡いピンクの大理石が美しい。
これは、横江シェフの遊び心が造り出したもの。
本当は、スペースが許せばバスタブを置きたかったのだそうだ。
カウンターの一番奥の壁にはパンチド・メタルが貼られ、その中にはテレビが仕込まれている。
遊び心が随所に見られる、素敵な”直紀の部屋”。
横江シェフ、開店初日に伺うことができて、嬉しかったです。
これからも、素晴らしい料理を楽しみにしています。