姫路に旅した時のこと。
姫路には、美味いワインを飲むことができるレストランがある。
でも、今夜は駅のそばに泊まったので、友人たちと行きつけの焼き肉屋に行くことにした。
姫路駅周辺には、美味い焼き肉屋が何軒もある。
その中で一番好きなのは、『金家商店』。
これで、『キムチショウテン』と読む。
この店は牛を1頭買いしており、珍しい部位の肉を良心的な価格で食べることができるのだ。
さっそく生ビールで乾杯。
乾杯しながらも、今夜の肉を選び、注文する。
しかし、なんだか見慣れない肉の名前が並んでいる。
何度来ても、前回食べた美味い肉が何だったのか思い出せない。
そこで今夜もお店の人に、「今夜の美味い肉を頼む」、といういい加減な注文の仕方になってしまう。
メニューを見ながら次の飲み物を探していると、お店の人がボジョレー・ヌーヴォーを一本持ってきた。
「今頃とは思いますが、もし良ければ・・・」
何時もお世話になっているので、喜んで飲ませてもらいましょう、と言うことで、最初の一本はラブレ・ロワのボジョレー・ヌーヴォー、2010年。
ラブレ・ロワは、ブルゴーニュの大手ネゴシアン。
良く見ると、トゥモローランドのオリジナル・デザインのボトルである。
グラスに注ぐと、ボジョレーらしい淡い赤紫色だが、少し濃い目。
飲んでみると、フレッシュで爽やかなヌーヴォー。
さっと火を通して食べるのが美味い。
塩上カルビ。
口に含むと、とろけるように美味い。
焼き野菜。
たしか、ツラミ(ほっぺた)とイチボ(おしり)だったように思う。
とにかく美味かった。
いずれにせよ、美味かった。
ボルドー、アントゥル・ドゥ・メールのシャトー・マルジョス、2006年。
実は、これはピエール・リュルトンが自ら造るワインなのだ。
ピエール・リュルトンと言えば、シャトー・シュヴァル・ブランの総支配人であり、シャトー・イケムの総支配人でもある人物である。
しっかりとしたタンニンを持ちながら、フレッシュ感も併せ持つ。
これは本当に良心的な、コスト・パフォーマンス抜群のボルドーである。
セパージュは、メルロー55%、カベルネ・ソーヴィニヨン30%、カベルネ・フラン10%、マルベック5%。
カッパとはカルビの外側の肉。
新鮮なホルモンは本当に美味い。
これだけ肉を食べてしまうと、〆のご飯や麺はもうお腹に入らない。
そこで、お店の人気デザート、黒ゴマアイスを食べて今夜を締めくくる。
何時も楽しい、姫路の夜でした。