今夜は、古い友人が東京に来た。
そこで、和食でワインを飲みに行くことにする。
店は、元赤坂にある『まき田』。
ちゃんこ料理の名店である。
ここはワインが揃っているが、リストのワインはとっくに全て飲んでしまっている。
そこで、女将に事前に頼んでおけば、色々なワインを取り寄せておいてくれるのだ。
まずは、白ワインで乾杯。
女将が用意してくれたのは、シチリアのカストラージが生産する、テッレ・ディ・ジネストラ・ビアンコ・カタラット、2008年。
ふくよかな柑橘系の香りを持ちながら、しっかりとした酸を併せ持つ、バランスの良い白。
これで南のシチリアなの、と不思議に思う。
調べてみると、標高400~680mの高地でぶどうを栽培しているのだそうだ。
ぶどうは、シチリアの地ぶどう、カタラット100%。
実はこのワイン、非常に評価が高く、特にコストパフォーマンス抜群の良心的なワインと称されている優れ物なのだ。
味付けが絶妙。
ここで、赤ワインを抜栓する。
ボルドー、フロンサックの、シャトー・レ・トロワ・クロワ、2008年。
シャトー・ムートン・ロートシルトの醸造長を務め、オーパス・ワンやアルマヴィーヴァも手掛けた、あのパトリック・レオン氏のワイナリーなのだ。
ダーク・チェリーのような濃い色合いに、強いぶどうの凝縮感を持つ、素晴らしいフルボディ。
セパージュは、メルロー80%、カベルネ・フラン20%。
レ・トロワ・クロワとは、三つの十字架という意味。
畑が三つの村にまたがっていることから、この名が付けられたようだ。
まだ赤ワインが残っている。
そこで銀杏をさかなに、女将も交えて話に花を咲かせる。
〆は、ちゃんこ。
この出汁が上品で美味いのだ。
最後にうどんを入れて、出汁も飲み尽くす。
遠方より友来る、また楽しからずや。
ワインとチャンコの、楽しい夜でした。






