今夜は久しぶりに、和食でワイン。
彼女は、和食も結構好きなのだ。
でも、ワインが無い店には行かない。
そこで今夜のお店は、神楽坂の『桃仙郷』。
飯田橋駅の西口改札で待ち合わせ。
電車が着くたびに、多くの人がどっと改札口から溢れ出てくる。
目を凝らして彼女を探す。
もう待ち合わせ時刻を10分も過ぎている。
私はここで、もう20分待っている。
人波の中に、彼女の姿がちらっと見えた。
胸が熱くなり、鼓動が少し早くなる。
待ち合わせを限りなく繰り返しているのに、今も身体は同じ反応を示す。
『桃仙郷』の入り口には、店の名前が入った明かりが足元を照らす。
今夜もセラーに面した部屋で、美酒を眺めながらのお食事。
ラ・シャブリジェンヌの、シャブリ・ラ・ピエレレ、2007年。
シャブリの良心的な大手の造り手だ。
酸とミネラルの効いた爽やかなシャブリは、和食に良く合う。
キノコ和えには、パルミジャーノが振りかけられている。
これもワインに合う。
カリフォルニア、カレラの2007年。
カリフォルニアのロマネ・コンティと言われる、ピノ・ノワールの名手である。
深く、強く、ぶどうの凝縮感に満ちた素晴らしいワインである。
カリフォルニアのピノはあまり飲まない彼女も、これなら大丈夫。
鍋もあっさり味で、食材の旨みが出ている。
これがピノに良くマッチする。
柔らかく、自然な旨味を持っている。
このお焦げが美味いのだ。
パリパリの最中の皮も美味い。
和食でワインも好いものだ。
彼女と過ごす、神楽坂の素敵な夜でした。