半年ぶりのバンコク。
でも、今回はインドへの乗り継ぎのための、たった一泊の滞在。
のんびり過ごすときは、チャオプラヤー川沿いにある、『ロイヤル・オーキッド・シェラトン』に宿泊するが、今回のように短期滞在の時は、『グランド・ハイアット・エラワン』に宿泊している。
建物は荘厳なギリシャ神殿のようで、豪華なロビーが出迎えてくれる。
サヤームのショッピング街にも近く、また繁華街のタニヤ通りやパッポン通りにも歩いてでも行ける距離にある。
今夜は疲れた身体を癒すため、まずはタイ古式マッサージを二時間楽しむ。
そして、マンゴツリーで夕食。
門を入ると小さな滝があり、清涼感を演出している。
入口のウェイティング・バーで、冷えたカクテルを一杯飲んでから席についても楽しい。
店は何時も欧米人中心に混んでいる。
あらかじめ、ホテルから予約を入れておいてもらったので、タイ伝統音楽のステージ脇の良い席が準備されている。
席に着くとすぐに顔馴染みの店員がテーブルに現れ、今夜のワインと料理を一緒に選んでくれる。
前回はグランモンテを飲んでいるので、今夜はシャトー・ド・ルーイのシュナン・ブラン、2004年を頼む。
バンコク・オリエンタル・ホテル直営の、鶏がトレードマークのワイナリーである。
タイ北東部の高地にあり、フランス人技術者の指導のもと、高品質のワインを生産している。
シラーも美味いが、なにしろバンコクに降り立つと気温は34度。
東京はまだ涼しいこの時期に、この気温は堪える。
そこで、良く冷えた白を飲みたくなるのだ。
これだけで、ワインが進む。
でも、早く食べないと、すぐに湿気て歯応えがなくなってしまう。
前菜は、海老とグレープフルーツのサラダ。
サラダとはいっても、プリプリの海老がいっぱい入っていて、ボリュームがある。
そして魚の唐揚げ、スイートチリソース。
写真では小さく見えるが、実物はとても大きいのだ。
タイ・レストランには不思議なことがある。
テーブルに、ナイフが出されないのだ。
ナイフで切らなければならないような料理は無いということかもしれないが、それでもこんな大きな魚を食べるときは、フォークとスプーンだけでは苦労する。
メインを兼ねて、鴨肉のレッドカレーを注文する。
パイナップルの容器に入って出されたカレーは、レッドなので辛さが強いが、パイナップルの甘みと混じり、何とも美味い。
しかも鴨肉がぎっしりと詰まっていて、ボリューム満点である。
お腹が一杯なら、もう止めておけば良いのだが、好きなものは止められない。
牛肉と魚のミートボールのライスヌードルを頼んでしまう。
これがまた美味い。
価格は東京店の三分の一だが、量は三倍ある。
お腹を通り越してもう喉まで一杯となり、さて帰ろうかと思ったら、お店からサービスの果物が届いてしまった。
自分が注文したものなら残せるが、お店からのサービスとなると残せない。
喉の前には口があると決意し、口いっぱいに詰め込んで皿を綺麗にし、急いで店を後にする。
とても車には乗れないので、人通りの途絶えた道を、重いお腹を抱えてホテルまで歩いて帰る。
前回も私一人でのバンコクだったが、その前は彼女と一緒だった。
次回はまた必ず彼女と来ようと誓った、バンコクの夜でした。