久しぶりに姫路を訪れた。
姫路の駅前には、美味い焼き肉屋が多い。
でも今夜は、駅から少し離れたフレンチ・アジアン料理の店、『MUA』に友人と二人で行く。
住宅街の中にひっそりと佇むその店は、知らないと行けないところ。
三左衛門堀東の町という住所が、城下町としての歴史を感じさせる。
姫路の友人たちは誰も知らなかったが、姫路でも美味いワインを飲みたいという執念で、ネット内を駆け回ってやっと見つけた。
それ以来、何度も通ったが、何時も気の効いたワインを手頃な価格で準備してくれる。
料理は、ベトナム、タイ、中華、フレンチと、美味い物は全てある。
今夜の白ワインは、ルイ・ジャドのブルゴーニュ・シャルドネ、2007年。
ルイ・ジャドの150周年記念ボトルだ。
さすがルイ・ジャドだけあって、単なるブルゴーニュでもすこぶる美味い。
これが150周年記念ボトルのキャップ。
お腹が空いてしまい、とにかく美味そうなものを各国料理取り合わせて注文する。
ベトナム代表は、海老の生春巻き。
見た目は中華料理店とは少し違うが、美味さは本物。
神戸牛はやはり美味い。
そして再び中華に戻り、天使の海老のふわふわチリソース。
天使の海老のプリプリ感がたまらない。
ここでアルゼンチンの赤ワインに切り替える。
今夜の赤は、あのミッシェル・ローランがプロデュースするクロス・デ・ロス・シエテ、2007年。
クロス・デ・ロス・シエテとは、「七人のぶどう畑」の意味。
ミッシェル・ローランと六人のパートナーの共同プロジェクトから生まれるこのワインのぶどうは、マルベック、カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロー、シラー。
ファースト・リリースは、2002年。
どこまでも深く、強いボディの素晴らしいワインである。
こうなると、メインは強いものが欲しくなる。
まずは、鴨のコンフィ。
続いて、神戸牛のタリアータ。
レアの神戸牛は、バルサミコ・ソースと相性抜群。
そして、赤ワインとのマリアージュも完璧。
食事とワインがあまりに美味しかったので、思わずデザートを三つも注文してしまう。
男二人で、何故デザートが三つなのか?
答えは簡単。
今月のスペシャル・デザートが三種類あったが、どれも美味しそうで、二つに絞ることができなかったのだ。
それなら、三つみんな頼んでしまえ、ということで三つのデザートが目の前に並ぶこととなったのだ。
アールグレイとダージリンを飲みながら、今夜の食事を振り返る。
姫路で味わう極上の多国籍料理と素敵なワイン。
彼女には悪いけど、満足した夜でした。