ルイーズ | ワインは素敵な恋の道しるべ

ワインは素敵な恋の道しるべ

白ワインは天使の如く貴方の心を解き放ち、赤ワインの真紅のグラスの底には悪魔が潜む。そして貴方は天使の如く大胆に、悪魔の如く繊細に、新たな恋の道を歩み始める。


この前、サンデー・ジャポンでレギュラーおススメの店を紹介していました。


私はフイットネス・クラブの大きな液晶画面でそれを観て、驚きました。


何と、西川史子先生が行きつけとして紹介したお店が、二軒とも僕たちの好きな店とカブっていたのです。


最初のお店は『銀座 うかい亭』(銀座)、次のお店は『マンゴツリー 東京』(丸の内)です。


特に、『マンゴツリー 東京』には頻繁に行くため、早速お店で聞いてみました。


確かに西川先生は来られているとのことでしたが、今まで私とは一緒になったことは無いとのことでした。


『マンゴツリー 』は、バンコクにあるタイ料理の老舗で、ロンドン、東京、ドバイに出店しています。


バンコク本店にも、年に2~3回は行っていますが、私が初めて訪れたときに較べれば店を拡張し、ますます賑わっています。


『マンゴツリー 東京』にはいろいろな思い出が詰まっています。


奥の手前右側の窓際の席が何時もの指定席。 


まだ彼女と知り合って間もない頃。 


彼女の心を射止めようと、彼女が好きなシャンパーニュの中で、特別な一本を用意してもらいました。


それは、ポメリー・ルイーズ、1989年。



ワインは素敵な恋の道しるべ


1858年、夫の死によってシャンパン・メゾンを引き継いだマダム・ポメリーは、シャンパーニュ界に大きな変革をもたらしました。


1879年、シャンパーニュは甘口と言う常識を覆し、辛口のシャンパーニュを発売し、イギリスに輸出しました。


これによって、食中にも飲めるワインとして爆発的に売り上げを伸ばし、現在の最大のシャンパン・ハウスとしてのポメリーの礎を築きました。


このポメリー社の頂点に君臨するプレステージ・シャンパーニュが、ルイーズなのです。


ルイーズは、ポメリー社の最高のグラン・クリュ畑で最良のぶどうが収穫された年にのみ製造されます。


セパージュは、シャルドネ60%、ピノ・ノワール40%です。


ルイーズはマダム・ポメリーの愛娘の名前で、エチケットの白い浮彫の女性は、ルイーズの20歳頃の容姿を写したものだそうです。


1985年がファースト・ヴィンテージですが、残念ながら私は85年を飲んだことがありません。


89年、92年、98年と飲み継いでいます。


シャンパーニュ界では偉大な二人のヴーヴ(未亡人)と並び称される、マダム・ポメリーとヴーヴ・クリコ。



そのマダム・ポメリーが愛した娘の名前を冠するプレステージ・シャンパーニュ。


彼女が感激しないはずがありません。


彼女の心を掴んだシャンパーニュ。


私と彼女にとって、特別の一本です。