オレゴン州に素晴らしいピノがあることは、以前ブログに書きました。
地球温暖化により、より冷涼な気候を好むピノ・ノワールはカリフォルニア州には適さなくなっているのだと思っていました。
カリフォルニア州からオレゴン州へ、そしてオレゴン州からワシントン州へ産地が北上するのだろうと考えていました。
そんな中で、今年の7月、ドリューさんと会いました。
Mr. Jason J. Drew。
ジーンズ姿で現れ、私が背広なのを見た途端、非礼を詫びる心遣いが気持ち良い人でした。
ところが、いざワイン生産の話となると、目を輝かせ、身を乗り出して説明してくれます。
こんな生産者が居るとは、カリフォルニアのピノも捨てたものではありません。
当日飲んだドリューさんのピノ・ノワールは、以下の4種類でした。
・ ピノ・ノワール ゲートキーパーズ、2006年
・ ピノ・ノワール カルガサキ-ヤラマ、2006年
・ ピノ・ノワール フォグイーター、2006年
・ ピノ・ノワール マクドゥーガル、2007年
私は失礼なことに、ドリューさんに「私はブルゴーニュのピノが好きです」と最初に話していました。
その上でこの4種類のピノを飲み比べたのです。
ドリューさんは私の様子を見ながら、どれが一番好きかと聞いてきました。
「一番好きなのはマクドゥーガル、その次はフォグイーターですね」
「あなたは本当にブルゴーニュがお好きなのですね。今選んだ二本は、標高が高い場所にある畑のピノで、まさにブルゴーニュ・タイプのピノなのです」
それにしても、マクドゥーガルは素晴らしいピノ・ノワールでした。
それもそのはずです。
ドリュー・ファミリーのピノ・ノワールは、全米ピノ・ノワール・オブ・ザ・イヤーを獲得したのです。
それが、まさにマクドゥーガル、2007年です。
(写真のヴィンテージは異なります。)
カリフォルニアのピノは飲みたくないと渋っていた彼女も、このマクドゥーガルにはにっこり。
カリフォルニアのピノを見直した、素晴らしい夜でした。
ドリューさん、素敵なワインをありがとうございました。