午後五時過ぎのレストラン。
まだ他に客は誰も居ない。二人は黙ったまま、窓の外を眺めている。
そして、夜の帳(とばり)が密やかに街を包み、眼下のビルと東京タワーに明かりが灯る。
その美しさに見とれたまま、彼女が口を開く。
「素敵。今夜もありがとう」
「ここからの眺めは、僕が二番目に好きなもの。そして一番好きなのは、こうして窓の外を眺める君の横顔」
そんな会話が似合うレストランがあります。それは、『ジ・オレゴン・バー&グリル』、汐留シティセンターの最上階、42階にあるお店です。
ここの特徴は、窓からの眺めだけではありません。
素晴らしいオレゴン・ワインが、そして特に素敵なピノ・ノワールが揃っているのです。
ここには、ドメーヌ・セリーヌがあります。
そして、ベントン・レーン ファースト・クラスもあります。
でも、今夜のワインは、ドメーヌ・ドルーアン・オレゴンの、ロレーヌです。
私は、ブルゴーニュのピノ・ノワールが好きです。そのブルゴーニュの名ドメーヌがオレゴンで造るピノなのです。
私のブログでも取り上げた、パリ・テイスティング事件。その時に、シャルドネ部門とカベルネ・ソーヴィニヨン部門でフランスはカリフォルニアに敗れました。そして、フランスのピノ・ノワールの雄、ドメーヌ・ドルーアンもオレゴンに敗れたのです。
そこでドルーアンは1988年にオレゴン州ウィラメット・ヴァレーにぶどう畑を購入し、翌年にはドメーヌ・ドルーアン・オレゴンを設立しました。
オーナーとなったのは、当主の娘、ヴェロニク・ドルーアンでした。そして彼女が送り出す最高のピノが、長女の名を冠したロレーヌなのです。ヴェロニクは、シャルドネも生産していますが、そちらは長男の名を冠し、アーサーと命名されています。
新樽比率を20%以下に抑え、ぶどうのナチュラルでピュアな凝縮感に溢れたエレガントなピノ。
二人は再びグラスの中に思いを浸し、今夜の時間を愛おしく過ごすのです。
そんな二人の夜を演出してくれる、ジ・オレゴン・バー&グリルとドメーヌ・ドルーアン・オレゴン・ロレーヌ、
貴方も試してみませんか?