ワインに使われるぶどうの種類って、いったい幾つあるのでしょうか?
覚えきれないほどある上に、同じぶどうでも国が違えば名前が違ってしまいます。
フランスのピノ・グリは、イタリアではピノ・グリージョ、ドイツやイタリアのトレンティーノ・アルデ・アディジェ州ではグラウブルグンダーと呼ばれます。
そして、同じぶどうが突然変異し、新たな種類になることもあります。
ピノ・グリは、ピノ・ノワールの変異株ですし、サンジョヴェーゼの変異株には有名なサンジョヴェーゼ・グロッソ、つまりブルネッロやプルニョーロ・ジェンティーレがあります。
さらに、一度は世の中から姿を消していた土着種が、醸造家の努力によって復活し、再びワインとして蘇ったものもあります。特にイタリアでは、多くの土着種が再生され、注目を集めています。
その中で、是非とも紹介したいぶどうがあります。それは、アルネイスです。
アルネイス種のぶどうは栽培が困難で醸造が難しいと言われ、ほとんど忘れ去られていました。
そのぶどうに並々ならぬ努力を傾注し、栽培法、醸造法を研究改良し、素晴らしい白ワインに育て上げたのがブルーノ・ジャコーザなのです。
ブルーノ・ジャコーザといえば、知る人ぞ知る、ピエモンテ州の巨匠であり、アンジェロ・ガヤと共に、バルバレスコの二大巨頭と称されといます。
そしてイタリアでは、彼の造るロエロ・アルネイスをワイン・リストに載せていることは、イタリアン・レストランにとって一流の証と言われているのです。
ブルーノ・ジャコーザのロエロ・アルネイスを飲めるイタリアン・レストランは、都内でもそう多くはありません。今では最も入手困難なワインのひとつと言われています。
今までこのワインを飲んだお店は、『ドーヴェ・チェラ・フォンテ』(渋谷松見坂)、『サバティーニ六本木』(六本木)、『アルモニコ』(三田)くらいのものです。
私は、素敵な女性と過ごす夜に、最初の一本としてプレステージ・シャンパーニュか、それともワインに詳しい女性にはちょっと珍しいブルーノ・ジャコーザのロエロ・アルネイスを選びます。
ロエロ・アルネイスをテイスティングすると、にっこり微笑んで、「フルーティな花の香りを持ちながら、しっかりと引き締まったボディを持つ素晴らしい辛口ですね。まるで君のようなワインです。」、と紹介します。
そんな言葉が浮いてしまわない、素敵な夜を演出してくれるワインなのです。
