マカオ 聖ポール天主堂のナイトイベント
地域振興は文化から
伊予銀行ニューヨーク駐在員事務所の益上所長が、最近のNY事情に関する記事を「ウィークリーえひめリック」の今週号に掲載しています。NY駐在2年目に入った益上所長からは、ますます充実した情報が寄せられていますが、今回はこの記事を読んで考えたことをお話させていただければと思います。
記事の内容は、ニューヨークの中心部にある公園ブライアントパークで、毎年夏の間、たくさんの無料イベントが開催され、都会のオアシスになっているという話題です。ブロードウェイで活躍する本物の役者が出演するミュージカルを始め、映画、ジャズなど無料イベントが目白押です。
無料ですから、観客はサンドイッチを食べながら、あるいは寝そべって気楽に楽しめるというわけです。こんな楽しみが地方都市にあってもいいなと思うのは私だけではないでしょう。ただ、このようなイベントはニューヨークのような大都会であればこそ成立するのであって、同じようなことを日本の地方都市で実現しようと思っても無理なことは間違いありません。
ただ、最近つくづく思うのですが、地域の振興というのは、なにも外から観光客を誘致するとか、企業に進出してもらうとかいった産業振興的なものだけではないはずです。むしろ、その地域の住民が生活しやすくなる、あるいは生活が豊かになるように、視点を住民に向けて取り組んでいく必要があるのではないか。そこに住む人々が、十分に満足し楽しく暮らしていけるような町であれば、結果として人も集まるようになるはずだと思うのです。
しかし、そうであるからこそ産業振興が必要だと言う主張も聞こえてきそうですが、そうなれば議論は堂々巡りになってしまいます。したがって、産業振興も大事だと思うのですが、その一方で頭を切り替えておくことも必要でしょう。私は、そのための一つのキーワードは「文化」だと思います。それは、なにもミュージカルといった大げさなものではなく、俳句でも書道でも何でもいいのです。町に緑を増やすことだって一つの文化でしょう。
少子高齢化が進むということは、見方を変えれば、社会が成熟するということに他なりません。そして、社会が成熟するということは、文化が豊かになるということとほぼ同義です。そして、文化が豊かになっていく上で大事なことは、芸術家が増えることよりも、芸術を理解し鑑賞できる人が増えることの方がよほど意味があります。要は、芸術や文化に対するファンが沢山いることが、成熟社会のメルクマールなのです。
幸い、文化を愛する土壌はわが愛媛県には十分備わっています。未熟ながら地域のシンクタンクを自認する当社としても、文化という側面で何かお役にたてないか、考えていきたいと思います。
アジアで活躍する四国の中小企業 中国広東省編
ニューリーダーセミナー海外視察旅行報告の第二弾です。今回は、中国広東省に進出し、成功なさっている2社の現況について報告させていただきます。去る8月25日、香港を出発し、まずは広東省中山市に向かいました。中山市は、かの孫文の生誕地として知られています。最初の訪問企業は、今治市に本社のある株式会社桜井さんの中国現法、中山櫻井服装有限公司です。
当社は、トランクスやパジャマ、肌着等の縫製業を営まれており、当地には1992年に進出されました。現在では工員数もおよそ1500人を数え、日系では有数の企業に成長しています。左の写真は、その一部ですが、建物の左側が寮になっています。右の写真は、縫製工程の一部ですが、工場の活気が伝わってきます。
進出先を当地に決定した最大の理由は、低廉な労働力を大量に確保できる点にあったわけですが、ご多分に漏れず昨今の中国では、徐々に労働力の確保が難しくなっているようです。当社は、すでにベトナムにも進出されていますが、将来的には徐々にベトナムのウェイトが高まってくるものと予想されます。現地で指揮を執っておられる越智總経理の下、日本人スタッフは特に労務管理には大変ご腐心されているものと拝察しました。特に今年は、電力不足で変則的な勤務体制をとらざるを得ないため、なおさらのようでした。
次にお伺いしたのは、中山市の南、珠海市の珠海保税区に立地する株式会社ホワイトフーズさん(本社:香川県綾川町)。現地法人の社名は、西尾食品有限公司です。当社は、主に豆製品たとえば油揚げ、納豆、豆腐等ないしはそれらの加工品を製造しています。当社の強みは、もちろん技術力もありますが、總経理の西尾様のエネルギッシュな行動力、マーケティング力、経営力にあるのではないかとお見受けしました。特に、労務管理については、いままでのご経験も踏まえてのことだと思いますが、中国人の従業員を使いこなすということに関して、明確なポリシーをお持ちでした。
また、中国最大のネットショッピングサイト淘宝網(タオバオ,taobao)で納豆を販売されるなど、ネット活用についても相当に習熟されていました。印象的だったのは、ネット販売の長所として、商品説明ができる点をあげられたことです。確かに、ネットでものを買おうとする人は、衝動的に買うというよりは、商品説明をよく読んで買われる方が多いと思われます。したがって、理解して買ってくださる購買層に対しては、プライスが間違っていなければ必ず売れるという確信をもっておられるようでした。いまや納豆の販路は、遠くブラジルにまで及んでいるようですが、今後どこまで発展されるか期待を持って見守りたいと思います。
中山櫻井服装有限公司、西尾食品有限公司の両社のみなさん、猛暑の中たいへんお手数をおかけいたししました。本当にありがとうございました。社業のますますのご発展をお祈り申し上げます。



