ブロンプトン二号機にPラインの新型変速機構とリアホイールを装着して、外装4速とした。

 

Pラインの純正ディレイラーでは、ブロンプトン独自のチェーンプッシャー方式から、一般的なロードバイクのそれに近い方式に変更された。ギアチェンジのためのチェーン懸け替えがよりスムーズ且つ精密に行えるようになった。

 

新・4速インデックスシフター。純正パーツの正確な引き量により変速が確実となる。

 

Pライン用の純正リアホイールハブにはリアスプロケットが4枚入る(9SPEED規格)。そしてロックリング式なのでトップに11Tが使える。

 

フロント56Tとの組み合わせで下が3.37~、上が6.74という広いレンジを実現できる。(数字はクランク一周で進む距離、単位:メートル)。

 

チェーンリング40T/44T/50T/56Tのギア比を一覧表にまとめるとこんな感じだ。(44T(緑)は富士ヒルに使ったヒルクライムセッティング。50T(青)はワイドレシオが必要なときの推奨セッティング。56T(赤)は通常セッティング。)

 

  フロント 40T 44T 50T 56T
  チェーン長 98 100 102 106
リア 11 4.81 5.30 6.02 6.74
  12 4.41 4.85 5.52 6.18
  13 4.07 4.48 5.09 5.70
  14 3.78 4.16 4.73 5.30
  15 3.53 3.88 4.41 4.94
  16 3.31 3.64 4.14 4.64
  17 3.12 3.43 3.90 4.36
  18 2.94 3.24 3.68 4.12
  19 2.79 3.07 3.49 3.90
  20 2.65 2.91 3.31 3.71
  21 2.52 2.78 3.15 3.53
  22 2.41 2.65 3.01 3.37

     数字はクランク一周で進む距離(単位:メートル)

 

Pライン変速メカとした今、用途に応じてフロントチェーンリングとリアスプロケの組み合わせを変更することができるようになった。

 

1.デフォルトセッティング

普段は、高速走行向けの組み合わせとして、フロント56T、リア11-13-17-22Tのワイドレシオで運用していこうと考えている。荒サイで試走してみて、特に不具合がなかった。

 

 

2.富士ヒルセッティング(クロスレシオ)

ヒルクライム向けセッティング(フロント44T、リア14-16-19-22T)で先日、富士ヒルに出場してきた。この組み合わせだと、6速モデル(Cラインエクスプロア)と比べてLow寄りのクロスレシオになってしまうものの、Low側2.65とかなり軽いギアにできるし、何といっても長丁場となるレース等では外装変速によりパワーロスが小さいことが大きなアドバンテージだ。フロント40Tにすれば更に斜度のきついヒルクライムへの対応も可能となる。(注:リアスプロケット3枚目の19Tは外側にスペーサかませてリアエンド幅を微妙に拡張しないと入りません。フツーのままでは17Tが限界。)

 

 

富士ヒル仕様として、4枚目のスプロケ(内側)は22Tとしたが、クリアランス的には24Tまで入るようだ。

 

3.しまなみセッティング(ワイドレシオ)

5月20~21日のしまなみBLMでは、上記ヒルクライム仕様のフロント50Tパターンを試してみた。長距離を走りながらも、亀老山ヒルクライムや宮窪峠越えが楽にできるように。しかし、フロント50Tで最大リアスプロケが14Tだと、フラットや長い下り坂が大変だった。坂とフラットの両方に対応する必要のある「しまなみ仕様」としては、フロント50T、リア11-13-17-22Tぐらいの充分なワイドレシオにしておくのが良いだろう。

 

 

 

二号機のアップグレード(オリジナルS2L=現行のCラインアーバン→S2E→S2E-X→S3E-X→S4E-X)はこれでほぼ完了である。

 

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ご参考までに、純正Pラインブロンプトンの標準スプロケセットは11-13-15-18Tとなっているが、販売店によってはお客さんの希望でややワイド目の11-13-17-21Tにして納車することもあるようだ。その場合、シマノスモールパーツとしてバラ売りされているCS6700シリーズ(10speed)の単体スプロケなら問題ないという話でした。

 

 

(同様の改造を取り進められる場合は自己責任でお願いします。旧リアフレームと新リアフレームの形状が異なるため、純正ディレイラー及びテンショナーの組付けにはサードパーティーによる特殊なアダプター等が、新リアホイールの取り付けにはスキュワー・シャフト固定のためスペーサー等が必要となります。また、ハンドメイドであるブロンプトンはフレーム形状に個体差があるため必ずしもすべての機体で同じことが可能とは限りません。)

 

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