【Vol.6】2年目の心構え(能動的学習) | 合格への道のり("3つの道"編)

合格への道のり("3つの道"編)

これまで宅地建物取引士試験、行政書士試験、司法書士試験、海事代理士試験及びマンション管理士試験に一発合格しました。2022年からは受験生、実務家(士業)及び講師の3つの道を歩みますので、どうぞよろしくお願いしますm(_ _)m。

現在、10月の合格発表まで待ちの状態です。8月15日(月)に基準点発表がありましたが、当面は司法書士試験についての動きはありません。


一方で、8月26日(金)から「上級総合本科生(択一式対策講座【理論編】)」民法第1回が開講します。万が一を考えて申し込んだ講座です。無事に合格できていれば、「合格返金制度」を利用するかもしれません。


そのような状況で、2年目の基幹講座を受講するわけですが、1年目のような受験指導校任せの受動的学習態度から"能動的学習態度"に改めたいと考えています。


そして、能動的に学習を行うために、以下の"自己ルール"を徹底します。

なお、本試験直前期の学習計画や勉強法は既にまとめましたので、本自己ルールは主に受験勉強の開始時から直前期の前までの勉強に適用することになります。
※行政書士試験の直前期(第4弾)について、他資格の直前期にも応用できるように詳細に記述しています。

【自己ルール(2年目)】
1.予習5:復習5の割合で
受験指導校の基幹講座を受講すると、大半の講師が予習は不要とアドバイスされます。1年目の受験生は講義ペースに遅れないよう講義を受講し、復習するだけで精一杯なので、そのアドバイスは適切だと思います(予習0:復習10)。

・・・が、2年目以降の受験生にそのアドバイスは適切かと考えた時、受験浪人の分際でのほほんと初学者と同じような復習中心の受動的学習態度では、(最も集中力を要する)講義を受講する際のメリハリがなくなって全体を満遍なく視聴する羽目になります。

それに、理解できている分野ばかりの講義を聴いていては、経験上すぐに集中力を欠き、結果ダラけモードになってしまいます。

そこで、講義を集中して受講するためには予習がマストだと考えました(予習5:復習5)。


2年目以降の受験生は、途中でフェードアウトした受験生は論外としても、少なくとも一度は全科目を学習しているわけですから、あとは自己の弱点となっている科目・分野を1つずつ潰していくのが常套手段。


全科目・全分野を満遍なく学習していては自分の弱点が全体の中に埋もれてしまい、限られた時間の中で弱点補強はいつまで経っても進みません。

一例として、何度か受験に失敗した受験生に多いパターンですが、受験に失敗しては受験指導校の講座を受講し、モチベーションが続かずに途中でフェードアウトを繰り返すものだから、(毎回最初に受講する)民法総則だけはやたらと詳しい受験生を見かけます。

しかも、(一発合格を狙えるレベルの)初学者は直前期になると成績をぐんぐん伸ばしてくるので、その集団にいつの間にか飲み込まれ、挙句は追い越されるという始末。


そのような最悪の事態を避けるため、私は予習段階から、

①テキストの通読
②テキストの過去問番号に赤線を引く
③理解が不十分な分野の洗い出し(具体には、テキストの該当箇所に付箋を貼る)を徹底します。

そして、④講義は③の分野を中心に毎回集中して受講し、復習段階では⑤講義を再現(セルフレクチャー)する要領で、
・③中、理解できた分野はザッとテキストの内容を確認した後、付箋を剥がし、
・③中、理解できなかった分野(や講義で解説のなかった分野※)は復習段階でもう一度、基本書等で確認。あるいは、TACの「質問メール制度」を活用します。

※昨年度の同講座(民法第1回)を受講したところ、姫野寛之先生は出題可能性の高い分野に絞って丁寧に説明されています。したがって、講義で解説のなかった分野は優先度を下げる意味で括弧書きにしています。
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さらに、プラスアルファ(復習以外)として、⑥過去問の読み込み⑦長期記憶化するべき重要知識を記憶(短期記憶すべき知識は直前期)します。

幸いにも、「上級総合本科生」は当分の間、「択一式対策講座【理論編】」のみの講義で、毎金・土曜日に計3回(3時間/回)ずつです。そのため、以下の時間割を組みました。
【1W時間割】
・水曜日:第1回予習①②③
・木曜日:第2回予習①②③
・金曜日:第3回予習①②③、第1回講義④
・土曜日:第2回・第3回講義④
・日曜日:第1回復習⑤⑥⑦
・月曜日:第2回復習⑤⑥⑦
・火曜日:第3回復習⑤⑥⑦
※第4回以降、民法、不動産登記法はこのローテーションで進めていきます。

そして、予習、復習に充てる時間はMAX3時間とします。復習の場合、⑤に2時間、⑥⑦に1時間を充てます。

2.スクーリング制度の活用
TACでは、通信メディアの受講生向けにスクーリング制度を設けています。私が受講する「上級総合本科生」は上限が20回。


講座選びの段階では"通学"での受講を希望していましたが、最近コロナ禍で都内の患者数が爆発的に増えており、感染リスクを考慮して一度は通学での受講を見合わせたという経緯があります。

ただ、迫力ある姫野寛之先生の講義を生で受講することは間違いなく刺激となってモチベーションの維持・向上に繋がると考えています。

そのため、コロナ禍による感染者数の状況などを勘案し、可能な限りスクーリング制度を活用することにしました。

また、答練や模擬試験についても、1回目の受験時と同様、可能な限り会場(校舎)受験したいと思います。

なお、「択一式対策講座【理論編】(民法)」は全18回の講義で、10月1日(土)までなので、民法についてはスクーリング制度を活用しますが、それ以降は10月に発表される司法書士試験の合否結果を踏まえて決めたいと思います。

3.サブノートの活用
我妻榮先生の著書「民法案内1」巻末附録には、「私の試験勉強」と題して我妻榮先生御自身の勉強法を記載した頁があります。


その中に、「当時の勉強の仕方は、ノートを理解して覚え込むことが第一。・・・、勉強するときには、サブノートというものを作った。ノートから要点を書き抜いたもうひとつのノートを作るわけである。参考書を読んだときは、サブノートのなかに書きこんでおく。試験の前日にはサブノートさえ読めばよい」とあります。

当時は教科書を使った講義は少なく、先生の話を聴いてノートを取る講義が主流でした。そして、サブノートを活用するやり方は、「当時の秀才の一般的なやり方だった」そうです。

現在、受験指導校の講義では、講師がテキストを使って講義をするのが当たり前だし、そのテキストには要点が整理されていますので、講義中にノートを取る機会は少なくなりました。

そのため、我妻榮先生の勉強法をそのままの形で採用することはできませんが、こうした受験指導校の手厚い(過保護すぎる)"対応"により受験生の文章力が身に付かないのも事実。

既に知識が図表等にまとめられた教材を配布され、受験生自身がノートにまとめるという作業をしなくなった今、受験生の文章を書く能力は格段に落ちていると考えています。その結果が如実に現れるのが司法試験論文式試験。

そこで、私は次のステップである司法試験に向けた勉強法を踏まえ、今の内から各科目の主要論点だけでもノートにまとめる勉強を採り入れたいと考えるようになりました。

詳細は以下の記事で触れていますが、幸いにも「択一式対策講座【理論編】」テキストはざっと見たところ図表等の掲載が少ないので、サブノート作りに最適と言えそうです。
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以上の通り、今回は2年目に突入した場合の学習戦略を固めました。

なお、運良く司法書士試験に合格できていたとしても「民法」は司法試験と共通科目であり、司法書士試験の直前期に民法の成績が伸び悩んだ反省から、上記の自己ルールにより学習は決して無駄にはならないと考えています。

私の勉強法をまとめた記事も気づくと第6弾。
これまで自分自身の勉強法を振り返る機会は少なかったので、司法書士試験後のぽっかり空いた時間が良い契機になりました。

【参考(1年目の心構え)】

司法書士試験1年目は伊藤塾の「司法書士入門講座本科生プラス秋冬コース」を受講しました。


担当の山村拓也先生から入門生の心構えをアドバイスしていただきましたので、以下にまとめています。

・【本論編】が終了した瞬間からスタートダッシュを決めるため、事前に学習計画を立て、かつ学習環境を再構築しておくこと

・今年合格したければ、4月以降、生活、仕事、家庭のこと以外は全て勉強時間に充てること

・学習量を調整するなど、期限厳守で必ず全科目を3クール以上熟すこと(そのためには、何をどこまでできるかの学習戦略が重要)

・クールを経るに従い情報量を減らしていくこと(正解できた問題はいつまでも固執せず、肢レベルでも良いのでどんどん削っていき、次回以降クールの学習量を減らして時間短縮を図ること)。なお、不安であれば、最後の1〜2週間にもう一度正解できた問題も含めて解くのも良い。

・長期記憶できているものと短期記憶すべきものを峻別をし、確実に抑えておくべきものや、短期記憶すべきものはテキストに付箋を付けるなど、最後の1週間でそれら全てを見直すこと

・第1クールにおいて学習した科目について択一実戦力養成答練を解くのも良い(締切効果、弱点の炙り出し)

模擬試験に合わせた勉強はしないこと。その時の学習コンディションで受験すれば良い。ミスの炙り出しや時間感覚を養成するのが目的

6月中旬から単年度版過去問を5年分解いて、答練や公開模試のマインドを本試験のマインドに切り替えること

・記述式対策として、雛形の暗記に加えて、1日1問は答練などの問題を解くこと(1日サボると3日後退するので、最低でも答案構成までは行うこと)

・あくまで入門講座での学習内容をベースにして、直前対策講座などは適宜有効活用すること

最後まで攻めの気持ちを捨てるないこと

「攻めこそ最大の防御なり」