「Resist/Janne Da Arc」レビュー | brilliant-memoriesのブログ

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ドエルさんでもあり、V系好きのギャ男でもあり、60〜00年代の音楽好きでもある私がお送りするこのブログ。アルバムレビューや自作曲の発表、日常、ブログなどいろんなことをします!

「9月に入りました。あやしい季節です。夕闇をドレスに換えて今回もレビューをやっていきましょう。」お疲れ様です。今回はJanne Da Arcのインディーズ時代に発売された「Resist」のレビューです。前回のアルバムはコンセプトアルバムでなかなか斬新なストーリーを楽しむことが出来ました。さらに前作の時点でメンバーの極上かつ繊細な演奏技術が拳を交えるサウンド面がもう最高でしたよね!果たして今回はどんなストーリーが広がっているのでしょうか!

 

アルバム「Resist」のポイント

 

・ミニアルバムであるため6曲しか収録されていませんが、かなり作り込まれた6曲になっています。演奏技術は前作を超えて、迫り来るデビューの日までにJanneの曲は進化を続けていました。キーボードの音色にも注目です。今作はyasu曲が3曲、ka-yu曲、you曲、kiyo曲がそれぞれ1曲ずつ収録されます。

 

・yasu曲の中にはシャッフルビートを用いたジャジーな楽曲、そしてレディーな歌詞が登場。後の楽曲からソロプロジェクト「Acid Black Cherry」にも観られるこれぞyasu!といった世界観が登場します。

 

それではやっていきましょう。

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1.「ICE」(作詞:YASU 作曲:YASU)

 

サイレンのような音色から始まり、疾走感と共に突っ切るゾーン、スカゾーン、そしてロックゾーンといったさまざまな展開が用意されている楽曲です。目まぐるしくグルグルとシーンが切り替わるため次は何がくるのかと予想しながら聴くとさらに楽しいですよ。映画「ゴースト/ニューヨークの幻」が元ネタになっていて、ゴーストになったサムになりきって物語が展開していきます。打たれた躰が冷たくなっていく様子や自分がこの世界からいなくなるまでの心凍といったタイトルの「ICE」の表現が歌詞の所々に散りばめられているのもポイントです。

 

2.「Resistance」(作詞:YASU 作曲:KIYO)

 

今作のタイトル楽曲、キーボードとギターのユニゾンが特徴です。Bメロの入り方が少し特殊ですね。急に曲調が変わり気づいたらBメロいました...的な感じがします。個人的には普段と比べて短く感じる8小節という枠の中で思いっきり存在感をアピールしているギターソロもポイントですね。kiyo曲ということで終始、キーボードの音色達が世界観の中核を担っている感じがします。歌詞は「アーティストとしての意思表明」というのが相応しいのでしょうか、歌うことに対する決心が綴られています。

 

3.「Misty Land」(作詞:YASU 作曲:YOU)

 

ダークな空間をひたすら漂いつづけるナンバー。しかし濃紫色した河を流され続けているとどこか心地よさを感じてしまうのが素晴らしいですね。一番が終わると3拍子になりワルツゾーンへ突入、その後にギターソロという展開がこの曲のアピールポイントですね。「Misty Land」に消えたヒロインを探すために主人公も突入するがも、結局ヒロインはこの世に居ないということを悟った主人公が風に乗ってこの世界からヒロインがいった新しい世界へ絶とうとしている歌詞もピッタリハマっています。

 

4.「Hunting」(作詞:YASU 作曲:YASU)

 

yasuのドS女の歌詞キター!!、コレだよコレとガッツポーズをかましました。バンドサウンドのみでみると疾走感と共に舞うかなりロックなナンバーですが、キーボードの音色がPOPな方向へ持って行ってくれているのがかなりナイスだと思いました。勿論、歌メロもメロディアスなため聴きやすいですよ。歌詞は女性目線で歌われていて、自身の醸し出す魅力の罠に掛かった雄を犯すというマゾには最高なシチュエーションになっています。みんなの思う「yasuのイメージ」が見えはじめた最初のナンバーということで貴重です。

 

5.「Lady」(作詞:YASU 作曲:YASU)

 

後のyasuの楽曲でも度々顔も出すシャッフルビートを用いたのジャジーな楽曲も実はこの曲が最初です。バンドスコアの解説を読んでいると特にkiyoはレコーディングに苦労したらしいです。かなり妖艶なイメージを引きだした、これまでに無かった楽曲の登場に改めて、メンバーの演奏技術の高さを感じることができます。yasuが当時脱退を考えていたkiyoに対してこの曲を制作したというエピソードも有名ですね。歌詞には色んな男を虜にする小悪魔な女の子をどうにか自分の元に堕とそうとする主人公が描かれています。

 

6.「Stare」(作詞:YASU 作曲:KA-YU)

 

ラストナンバーは疾走感で駆け抜ける、底抜けに明るい、ですが曲順の位置的にも「これで終わりなんだ...」という寂しさも感じてしまう楽曲です。ライブでもラストに演奏されることが多かったようです。歌詞はファンに向けてのメッセージなのですが、もっとバンドとして大きくなってみせるという意思が綴られているのもこの時期ならではという感じがしてジーンときます。後にこの曲の続編として「NEO VENUS」が制作されていて、この歌詞の一部分が使われています。

 

というわけでいかがだったでしょうか。個人的にはこれからのJanneの楽曲で良く見られる要素の原型がこのアルバムに詰まっているなと感じました。まさに6曲とも今後の生まれる楽曲には欠かすことの出来ない要素になっていて、改めてここへ戻ってくると、原点に立ち会えたような感覚になりました。

 

 

さて次回はインディーズ最後のアルバム「CHAOS MODE」のレビューとなります。次回もよろしくお願いします!