「True/L'Arc〜en〜Ciel」レビュー | brilliant-memoriesのブログ

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ドエルさんでもあり、V系好きのギャ男でもあり、60〜00年代の音楽好きでもある私がお送りするこのブログ。アルバムレビューや自作曲の発表、日常、ブログなどいろんなことをします!

さて、本日はラルクの4作目のアルバム「True」のレビューをしていこうと思います。このアルバムがきっかけでラルクが本格的にブレイクした印象があります。初のオリコン1位を獲得、そして長い間チャートにランクインしていましたが、1997年にsakuraの一件での活動休止から復帰した際にも再びチャートに浮上し、結果的にミリオンヒットを記録した作品です。

 

また、2月に放送された「アメトーク」の”ラルク大好き芸人”の回では、トレンディエンジェルの斎藤さんが家から学校までこのアルバムを聴きながら学校に通っていたエピソードを披露していました(*^^)v。

 

アルバム「True」のポイント

 

・今まではセルフプロデュースを行っていたラルクですが、このアルバムは6人のプロデューサーを招いて制作されました。ラルクと長い間コンビを組む事になる岡野ハジメさんと出会ったのもここからです!

 

・前作の「heavenlyよりもさらにポップさが増し聴きやすいキャッチーさがあるのが今作最大の特徴。wikiによるとメンバーはセールスを意識して制作に取り掛かったらしく、hydeは「ポップによる攻撃を覚えた」とのコメントが書かれていた。でもここまでポップすぎるともしかしたら、好き嫌いが別れるかもしれない。ちなみに自分はもっとラルクが好きになりました!!

 

・タイトルのTrueはここでは”真実”という意味。てっちゃんは「大袈裟にL'Arc-en-Cielでもいい」と思ったらしい。

 

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青→シングル曲 黒→アルバム曲)

 

1.「Fare Well」(作詞:hyde 作曲:ken)

 

開幕はバラードからスタート。この構成はてっちゃんの長年の希望だったらしいです。出だしのピアノからサイレントでモノクロームな情景が浮かんできます。”別れ”と”旅立ち”をテーマにしており失なった恋を思い出しながらもそれを乗り越えて旅立とうという主人公に決心が出だしの「裸足で歩いて行こう」という歌詞から伝わりますね。

 

2.「Caress of Venus」(作詞:hyde 作曲:ken)

 

出た、ライブのド定番、必ず盛り上がる打ち込みとアコギのカッティングをヒューチャーしたダンスブルなサウンドにピアノ・ハウスミュージックの血が混血したブチ上がり必須のナンバー。kenちゃんがキーボードを使って作曲し始めたのもこのアルバムからです。かなりと都会的なサウンドに仕上がっており、現代にも通じる色褪せない楽曲と思います。そういえば「毛糸のカービィ」の砂漠でカーレースするステージがあったんだけど駆け抜けるような爽快感がこのステージに凄いマッチしてる気がしますね。ライブではラスサビ前でゴリッゴリのスラップをかますてっちゃんをベースに注目です。

 

カーレースするカービィ 

 

3.「Round and Round」(作詞:hyde 作曲:hyde)

 

”怒り”をテーマにしている通り、音が暴走しているロックンロールナンバー。歌詞も素敵な遊び心がたくさんある。”神”視点っていうのがもう面白いし「大人」をこどもって読むトリックや、「Round and Round」と「メリーゴーラウンド」の韻踏みも印象的です。次から次へと「”⁉」”や「”!!”」な予測不可能な歌詞が登場して最後まで楽しませてくれます。歌詞カードを読みながらこの曲を聴くのもおすすめです。

 

4.「flower」(作詞:hyde 作曲:hyde)

 

5thシングル。ファンから根強い人気のある楽曲で、ライブではhyde様がハーモニカを客席に投げるパフォーマンスも定番です。スウェーデンポップを感じさせるチェンバロやシンセが彩りを添え、アコースティックギターの音色もかなり良い役割を果たしているので注目してください。そして悲しい歌詞が多かった当時のラルクの中では珍しく明るくピュアなラブソングなのですが、サビに「咲いていたい」と「枯れたい」が両方入っている表現が素晴らしすぎますよね。でも、去年のMステの投票企画が行われた際に投票リストにこの曲がなくて、披露されてないって知った時は意外でした。

 

5.「”good-morning Hide"」(作詞:sakura 作曲:hyde)

 

一見すると作詞・作曲が逆なので無いかと思ってしまうこのクレジット、間違いではございませんよ。記念すべき始めてhyde以外のメンバーが作詞した曲でございます。自分、恥ずかしながら最近までずっと「Hide」の部分を”ヒデ”と読んでしまっていましたが、正解は”ハイド”。どこかニューウェーブっぽさを感じさせるサウンドがかっこいいですね。ラルク初の全英詞となっているのですが、英語の成績が低い自分は当然読めるはずが無く、和訳された歌詞を観ながら聴きました(苦笑)。君と僕を比べてる印象が強です。果たして誰と誰なんでしょうね、hydeとsakuraかな?

 

6.「the Forth Avenue Café」(作詞:hyde 作曲:ken)

 

幻の「るろ剣」のEDテーマソング。7thシングルとして発売予定だったがsakuraの一件で白紙になってしまった曲ですが2006年に29thシングルとして発売されました。ポップロックナンバーとなっており、バンドサウンド意外にも様々な楽器の音色が彩りを添えていますね。その中でも一際、印象的な管楽器隊にはスカパラがゲストで参加しています。この曲もファンに大人気であり、「15th anniversary live」のファン投票では1位を獲得しました。(ちなみに2位は「flower」。)「秋頃のカフェで終わった恋を主人公が思い出してる。」という切ない歌詞が特徴で、ラルクの秋曲といえば、まずこの曲を挙げる人が多いですね。この曲のモデルになったカフェが高円寺にあるらしいので、今度行ってみたいと思います。

 

7.「Lies and Truth ("True" Mix)」(作詞:hyde 作曲:ken)

 

6thシングル。波を描くようなストリングスからミステリアス感が曲全体を支配し、サビではギターのカッティング、うねるベース、ブラス隊との絡み合い絡み合い情熱感を感じさせます。流れていくようなまめらかなメロディラインが印象的ですね。そしてバンドスコアを読んでみると、マリンバや裏で支えているオルガンなどのいろんな楽器が加えられている事が分かりました。シングルとの違いはフェードアウトをせずにストリングスの旋律で終わることですね。

 

8.「風に消えないで("True" Mix)」(作詞:hyde 作曲:tetsu)

 

4thシングル。満を持して登場したてっちゃん曲。ここからフィナーレまでてっちゃん曲が続きます。非常に爽やかな楽曲。ミックス違いでイントロのギターがカットされ、出だしの「虹に~」から最後までノンストップで走り抜けます。てっちゃんがコーラスを担当するようになったのもこの曲からで、バックで美しいファルセットボイスを響かせています。仮タイトルが「バレンタインの憂鬱」らしいが、ここまで明るい曲調の曲にこのタイトルだと逆に恐怖を感じますね(笑)。なかなかライブで演奏されなかったが、満を持して「MMXX」にて再披露されました。これは盛り上がりましたね。思い返すと「MMXX」は激レア曲が多かった印象だったなぁ。

 

9.「I Wish」(作詞:hyde 作曲:tetsu)

 

シャッフル・ビートを使った跳ねるようなリズムが印象的なクリスマスソング。こども達がコーラスとして参加していて、ブラスとオルガン(木管楽器も入ってるのかな?)が世界観を表現しているとても可愛らしいポップな楽曲です。「クリスマス」のワードが入ってないのにここまでクリスマスパーティの映像が想像できてしまうのが凄いですね。2018年に行われた「ラルクリスマス」では、まだ世間がこんな状況にはなってなかったため、客がコーラスとして参加し、ラルクとの掛け合いを楽しむことができました。

 

10.「Dearest Love」(作詞:hyde 作曲:tetsu)

 

このアルバムのラストは3連符の淡く溶けるような世界観が特徴なバラードでフィナーレ。滑らかに溶けるクリーンギターの音色、小技を入れつつズッシリしっかり支えるリズム隊、ストリングスやパッド、ピアノが彩りを添え、聖夜の街並みを連想させる素敵なバラードとなっております。特筆すべき点はてっちゃんのファルセット、かなりの高音が響き渡りますね。「ラルクリスマス」では更にてっちゃんのコーラスが綺麗に進化していました。

 

と、こんな感じにレビューしていきましたが、”ラルクってどんな曲でもできるんだな。”というのが第一印象です。そしてポップな曲を武器に現在にも通じる新しい路線を確立したこと、メンバーが作曲にキーボードを使い始めたことなど、制作面でも大きな変化が生まれたのが印象的です。これ以降、中期ラルクに入っていくのですが更に色々な世界観を魅せてくれるのでこれからレビューしていくのが楽しみです。というわけでお疲れ様でした。お疲れ様でした。ここまで読んでくださりありがとうございます。

 

それでは♪