世界記憶遺産 中国、一転して「政治利用」に反対 | KHのアメーバブログ

KHのアメーバブログ

テキトーなタイミングで、テキトーにコメントします。

 

 

 3年前、中国の民間団体が中心となって申請した「南京大虐殺文書」が、ユネスコの「記憶遺産」に登録されてしまいました。

 

 関係国の意見表明の場もないなど「記憶遺産」の不透明な審査手続きの改善を日本政府は働きかけてきましたが、

 

ここに来て、少し風向きが変わったようです。

 

 

今朝未明の産経新聞の記事を取り上げます。

 

  

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

 

 

 

【外交安保取材】

「南京」が「天安門」となってブーメラン ユネスコ「世界の記憶」で中露に逆風

 

 

 国連教育科学文化機関(ユネスコ)の「世界の記憶」をめぐり、中国、ロシアが逆風にさらされている。特に中国は2015年に登録された「南京大虐殺文書」でユネスコを対日批判の場として利用したが、1989年に民主化運動を武力弾圧した天安門事件を世界の記憶に登録しようとする動きが出てきており、一転して守勢に回っている。ユネスコの政治利用を回避する昨年10月の制度改革決議を支持したことと無関係ではなさそうだ。

 

 「南京大虐殺文書」は資料が開示されることなく、その信憑(しんぴょう)性に疑いがあるまま「世界の記憶」に登録されたいわくつきの文書で、ユネスコの政治利用化が進むきっかけとなった

 

 日本政府は日中韓の民間団体などが2017年の審査に申請していた慰安婦問題の関連資料が登録されることを阻止すべく、さまざまなキャンペーンを展開したが、最大の課題は関係国が意見の表明もできないまま不透明な手続きで登録が決まってしまうユネスコの制度改善だった。

 

 

 制度改革の具体的内容は現在も協議中だが、昨年10月にユネスコ執行委員会でまとめられた「さらなる政治的緊張を避けるよう求める」決議は、その直後に行われた2017年分の審査にも影響し、慰安婦関連資料の登録は見送られた

 

 外務省関係者によると、制度改革が進めば慰安婦関連資料の登録が難しくなると判断した韓国政府は当時、決議を通すことに消極的だった。一方、執行委員会のメンバー国である中国は表向き、「日本は(ユネスコ分担金の留保などで)干渉するべきではない」と日本を牽制しつつも、決議を支持した

 

 国連筋は「文書保存の専門家らが登録の可否を判断し、ユネスコ事務局長が追認する現行制度のままでは、中国にとって好ましくない案件が出てきたときに中国自身も打つ手がなくなる」と決議を支持した背景を分析する。

 

 実際、昨年には中国の民主活動家らが天安門事件の関連資料を2019年の審査に申請する動きをみせていた

 

 

 ロシアも中国と同様、世界の記憶に登録されることを可としない歴史がある。2015年にソ連時代のシベリア抑留資料が登録された際は、露政府が「政治利用」と反発した。日本政府はその際、資料を申請した京都府舞鶴市が姉妹都市のロシア・ナホトカ市の同意を得ている点を指摘し、「南京大虐殺文書」とは性質が異なることを強調した。

 

 世界の記憶をめぐっては、かつてソ連に併合されていたバルト三国(リトアニア、ラトビア、エストニア)で起きたシベリアへの強制移住に関する資料を登録する動きもあるといい、ロシアにとってもユネスコの制度改善は利害が一致するところとなっている。

 

 外務省関係者は「昨年10月の決議で局面は変わった」と話し、制度改善に向けた機運が高まっていることを強調する。決議に消極的だった韓国でさえ、「ここに来てそういった動きをみせれば、孤立しかねない」状況だという。

 

 さらに、制度改善に関してリーダーシップを示さなかった親中派のブルガリア元外相、ボコバ前事務局長(65)が任期を終え、新事務局長にフランス元文化相のアズレ氏(45)が昨年10月に選任されたことも制度改善には追い風だ。

 

 

 日本政府は事務局長選挙に際してアズレ氏を支持したが、支持にあたっては「制度改善が不可欠」との日本の立場を念入りに伝え、アズレ氏は脱政治化に向けた強い意欲をみせているという。

 

 今年4月に開かれるユネスコ執行委員会で、制度改善に向けた「行動計画」の事務局案が示される予定だが、ここでアズレ氏がどのような提案をするかが、当面の焦点になりそうだ。 

(政治部 大橋拓史)

 

 

 世界の記憶 世界的に重要な文書、写真などの記録物を保存し、多くの人がアクセスできるようにすることを目的に、ユネスコが1992年に設立した制度。2年に1回審査が行われ、これまでフランスの「人権宣言」原本など400件以上が登録されている。日本では炭坑絵師だった山本作兵衛(1892~1984年)の炭坑記録画などがある。ユネスコの「世界遺産」が加盟国の合意で決まるのに対し、世界の記憶は文書管理の専門家による諮問委員会が審査した上で、事務局長が追認する形を取るため、審査が不透明などと問題点が指摘されてきた

 

 

引用:産経ニュース 2018.2.9 01:00

 

http://www.sankei.com/premium/news/180209/prm1802090008-n1.html

 

 

 

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

 

 

 今朝の産経新聞の記事が事実だとすれば、日本を長年悩ませている「歴史認識問題」の解決ないし改善に向け、長期的には良い方向に動いているとみてよいでしょう。

 

 ただし、今後、歴史事実に基づかない偽資料の登録を長期的に防ぐことが可能になったとしても、中期的な問題の解決はまだ残ります。

 

 具体的には、不透明な審査手続きのまま2015年に「記憶遺産」に登録されてしまった「南京大虐殺文書」の登録を抹消しなければいけません。

 

 

 

 

 「記憶遺産」の審査過程の改善を含む、ユネスコの制度改革が成功したとしても、

 

 改革以前に登録されてしまった「記憶遺産」の審査過程の再検証や、その結果としての登録抹消などまで果たして期待できるか否か。

 

 

 また、日本が一度申請して登録にまで至らなかった「通州事件」[#1]の再登録問題など課題は少なくありません。

 

 

[#1] 「通州虐殺事件」とは、1937年(昭和12年)7月29日に中国の通州において、主要な駐留日本軍部隊が留守にしている間に、冀東防共自治政府保安隊(中国人部隊)が日本軍部隊・特務機関及び日本人居留民を襲撃し、大量虐殺した事件のことです。

  

事件当日の通州の日本軍守備隊は、主力が南苑攻撃に向かっていたため留守部隊しかおらず、小隊40名、中隊50名、憲兵、兵站兵器部を合わせて110名程度でした。

 

冀東防共自治政府保安隊約三千名の攻撃により、通州の日本軍留守部隊は壊滅。その直後、日本人居留民(民間人)の385名のうち223名が虐殺され、女性はほとんど強姦されて殺害され、殺害方法も猟奇的なものが多く、また朝鮮人慰安婦も殺害されました。

https://ja.wikipedia.org/wiki/通州事件

  

  

 日本人被害者の殺害方法は凄惨を極め、およそ日本人が考えつきそうにもないような残酷な方法が用いられました。

 

 まるで中国側が「南京事件で、日本軍が南京市内の多数の民間人を想像を絶する残虐な方法で殺害した」と主張しているのと極めて似通った方法で、通州の日本人民間人が殺害されています。

 

 そして、中国では、1人が罪を犯すと九親等までの親族を皆殺しにするという刑罰制度が、清(1644−1912年)の時代まで続いていた。これを「九族皆殺し」と言いますが、刑罰の残忍さはおよそこの世のものとは思えないものばかりで、「皮剥ぎの刑」「腰斬(ようざん)刑」「凌遅(りょうち)刑」など日本人の想像を超えるものばかり。

http://www.recordchina.co.jp/b43992-s0-c30.html

 

 また中国では、歴代王朝が新しい王朝にとって変わられる時にしばしば「易姓革命」が起こります。「易姓革命」では、前王朝の王族関係者はもちろんのこと、何の罪もない一般市民までが数百万人単位で残虐な方法で殺害されてきたと考えられています。

http://action-now.jp/archives/13552

 

 

このことはいったい何を意味するのでしょうか? 果たして、本当に南京大虐殺という事件があったのでしょうか?