先日、読売新聞特別編集委員の橋本五郎氏の講演を聞いてきました。氏のことはテレビで見たことがある人も多いでしょう。埼玉県産業振興公社のイベントがあり、「どうなる日本の政治」と言う題目でしたので、テレビでは話せないようなことが聞けるかもと興味があって参加しました。
ところが講演開始早々、直前まで題目を聞いていなかったらしく「どうなる日本の政治」なんて自分でもわからないと言うところから話が始まりました。あらら?でも、そうですよね。誰も未来の事なんてわからない。わかっているように言っていても確証なんかない。正直だなと思いつつ、出鼻をくじかれた感じでした。
しかしその後の話が素晴らしかったです。心に残る話がたくさんありました。一つは安部晋三元首相の話。それとご母堂のお話し。共通する点は、信念を持って生きたと言うこと。
一応政治の話と言うことで、現石破茂総理の話から始まりましたが、石破総理には信念が見えないと言っていました。日本をどのようにしたいのか、そのために自分自身何をしたいのか。完璧な人間なんていませんが、安倍晋三元首相にはそれがあったそうです。ご興味のある方は「安倍晋三 回顧録」をご一読ください。
ご母堂もそうだったとのお話でした。秋田の貧しいご家庭で育った氏のご母堂は、自分の信念を持って最後の最後まで人生を全うしたと涙ながらにお話しされていました。
ここで気付いたことは、経営者も人として信念を持って生きなければ、事業は上手く行かないと言うことです。我々は埼玉中小企業家同友会で経営指針セミナーを通じて経営者の基本を学びます。その最初に習得しなければならないことは、「自分は何のためにこの事業を行っているのか」、「この事業が世のため人のために何になるのか」、「自分は何者で何を成し遂げたいのか」です。
人の一生も同じことでしょう。やはり信念を持って生きた人は、人々の記憶に残る。そしてもちろん業績が残ることが多いですし、事業であればその意思が引き継がれ継続していく。これって頭が良い(勉強ができる)とかではないですよね。誰にでもやろうと思えばできることだと思います。でも実際はできる(強い信念を持って生きる)人が少ないのではないでしょうか。
信念を持って生きることは、反対勢力や敵を多く作ったりすることが多いと思います。でも強い信念を持つことはそれを跳ね返すくらいの事なので、それはそれは大変なことなのだと思います。自分自身も小さいながら会社を経営、事業を行っているので、強い信念を持てるよう、毎日精進して行きたいと思います。