東京ブレイズ二代目社長のつぶやきブログ -8ページ目

東京ブレイズ二代目社長のつぶやきブログ

世間ではあまり知られていない「ろう付」を生業に、日本の科学技術の下支えに本気で取り組んでいる、中小企業の2代目社長が日頃思った中小企業経営やろう付技術と業界、その他さまざまなことについてつぶやきます。

先日、読売新聞特別編集委員の橋本五郎氏の講演を聞いてきました。氏のことはテレビで見たことがある人も多いでしょう。埼玉県産業振興公社のイベントがあり、「どうなる日本の政治」と言う題目でしたので、テレビでは話せないようなことが聞けるかもと興味があって参加しました。

 

ところが講演開始早々、直前まで題目を聞いていなかったらしく「どうなる日本の政治」なんて自分でもわからないと言うところから話が始まりました。あらら?でも、そうですよね。誰も未来の事なんてわからない。わかっているように言っていても確証なんかない。正直だなと思いつつ、出鼻をくじかれた感じでした。

 

しかしその後の話が素晴らしかったです。心に残る話がたくさんありました。一つは安部晋三元首相の話。それとご母堂のお話し。共通する点は、信念を持って生きたと言うこと。

 

一応政治の話と言うことで、現石破茂総理の話から始まりましたが、石破総理には信念が見えないと言っていました。日本をどのようにしたいのか、そのために自分自身何をしたいのか。完璧な人間なんていませんが、安倍晋三元首相にはそれがあったそうです。ご興味のある方は「安倍晋三 回顧録」をご一読ください。

 

ご母堂もそうだったとのお話でした。秋田の貧しいご家庭で育った氏のご母堂は、自分の信念を持って最後の最後まで人生を全うしたと涙ながらにお話しされていました。

 

ここで気付いたことは、経営者も人として信念を持って生きなければ、事業は上手く行かないと言うことです。我々は埼玉中小企業家同友会で経営指針セミナーを通じて経営者の基本を学びます。その最初に習得しなければならないことは、「自分は何のためにこの事業を行っているのか」、「この事業が世のため人のために何になるのか」、「自分は何者で何を成し遂げたいのか」です。

 

人の一生も同じことでしょう。やはり信念を持って生きた人は、人々の記憶に残る。そしてもちろん業績が残ることが多いですし、事業であればその意思が引き継がれ継続していく。これって頭が良い(勉強ができる)とかではないですよね。誰にでもやろうと思えばできることだと思います。でも実際はできる(強い信念を持って生きる)人が少ないのではないでしょうか。

 

信念を持って生きることは、反対勢力や敵を多く作ったりすることが多いと思います。でも強い信念を持つことはそれを跳ね返すくらいの事なので、それはそれは大変なことなのだと思います。自分自身も小さいながら会社を経営、事業を行っているので、強い信念を持てるよう、毎日精進して行きたいと思います。

 

親分と子分のイラスト(大人)

最近はフジテレビ関連の不祥事の話題でワイドショーは持ちきりになっていますが、フジテレビのCMが軒並みACジャパンのCMに切り替わっています。普段ほとんどオンタイムでテレビを見ることはありませんが、興味本位でフジテレビを見てみたところ本当にACジャパンのCMだらけでした。

 

自分みたいな野次馬がたくさんいるようで、なんでもフジテレビの視聴率は上がっているとの記事も見ます。みんな番組どうこうよりもCMがどうなっているのか気になるのですね。それにしてもフジテレビは大変な状況です。いったいどのようになって行くのでしょうか。

 

しかしこの状態、東日本大震災直後を思い出しました。今回はフジテレビだけですが、あの時は民法各局すべてのCMが自粛ムードでACジャパンばかりになっていました。そして何か気味の悪い雰囲気だったのを覚えています。

 

ところでACジャパンって何でしょう。ACジャパンは公益社団法人で、運営資金については主に1000社を超える会員社と個人会員による会費を基に行っており、全国で300人を超える会員社の委員によるボランティア活動に支えられているのだそう。従って、政府や公的な機関が運営や助成をしている団体ではないので、税金は一切使われていないとのこと。

 

そして今回のような不祥事や大規模災害時に公共広告が増える仕組みについては、毎年1回公共広告が制作され、その公共広告作品がテレビ局様や新聞社様に納品されます。どの作品をいつどれだけ流すかはACの会員社である媒体社の判断となっていて、テレビCMでは、媒体社が持つ広告枠の無償提供によりACジャパンの広告が放送・掲載されており、ACは媒体費用を支払ってないのだそうです。

 

今回はスポンサー企業からの要請で、フジテレビではスポンサーCMからACジャパンの広告に切り替わったと言うことですね。スポンサー側はすでにフジテレビに広告料を支払っていますが、現時点で自社CMを流すとビジネスに大きな影響がでてくるのでこのような措置を取ったと言うことになります。

 

どちらにしてもACジャパンの広告が頻繁に流れるときは、何か悪いことが起きていると考えて良いでしょう。今回は特にマスメディアの不祥事でこのようなことが起きているので、フジテレビにはスポンサーが納得してCMを流せるように社内改革を行って欲しいところです。

 

無表情のお茶の間のイラスト

イチローさんが日米で野球殿堂入りを果たしました。本当に素晴らしいことです。おめでとうございます。

 

イチローさんは日米の野球界で前人未到の記録を数々打ち立ててきたにも関わらず、残念ながら満票での受賞ではありませんでした。個人的には「なんで満票じゃないんだ、イチローさんが満票じゃなければ誰が満票取れるんだ」って思ってしまいましたが、イチローさんはこう語っています。

 

「1票足りないというのは、凄く良かったと思います。しかもジーターと一緒。足りないものを補いようがないですけど、努力とかそういうことじゃないからね。いろんなことが足りない。人って。それを自分なりの完璧を追い求めて進んでいくのが人生だと思うんです。これとそれはまた別の話なんですけど、不完全であるというのはいいなって。生きていく上で不完全だから進もうとできるわけです。そういうことを改めて考えさせられるというか、見つめ合える。そこに向き合えるのは良かったなと思います」

 

あのイチローさんでさえ、人って色々なことが足りない、不完全であることはいいなって言っているんです。やはり人間の大きさが、器が違いますね。イチローさんのすごさを改めて思い知らされました。

 

弊社の経営理念の一番目に「お互いに認め合い、共に成長します」と言う項目があります。この背景はまさに「人はそれぞれ違う、完璧な人なんて誰もいない、だからこそお互いの不完全を認め合って学び合おう」と言うことです。そしてさらに人は不完全だから進もうとできるんだ。そのことを今回のイチローさんの受賞で改めて考えさせられました。

 

野球のイラスト「ヒットを打ったバッター」

先日サッカー元日本代表監督の岡田武史さんの番組を見ました。現在岡田さんは愛媛県今治市でJリーグのクラブのオーナーを務めており、さらに今年度に開校した私立高校の学園長に就任しています。

 

皆さんご存じだと思いますが、岡田さんはサッカー日本代表の監督として日本を初のサッカーワールドカップ出場に導き、1998年フランス大会でも指揮。さらに2010年南アフリカ大会では日本代表をベスト16に導いた名将です。

 

1997年、マレーシア・ジョホールバルの歓喜を覚えている人は私と同世代ですね。あの時の喜びは未だに覚えていますが、その裏側は全く知りませんでした。当時日本代表監督は加茂周さんでしたが、最終予選で厳しい戦いを強いられる中、日本サッカー協会は突如加茂監督を更迭し、これまで監督経験の無い岡田武史ヘッドコーチを代表監督に就かせたのです。

 

当時監督を引き受けはしたものの、最終予選に敗れたりしたら日本に帰れないと本気で思ったそうです。その時奥様へ電話して弱音を吐いた後、1時間くらいして「そもそも自分は優れた監督でも何でもない、今できることをやるだけやろう!」と覚悟ができたそうです。そしてその後の結果は皆さんご存じの通りです。

 

現在FC今治のオーナーとして活躍していますが、当初は「どうせ有名人が来て、ちょっとやって帰んだろう」とか、「骨うずめるつもりあんのか、おまえは?」、「おまえは今治のこと分かっとらんのじゃ、そんなこと無理なんじゃ、この今治は」と言う状態だったそうです。それでも地道な努力を続け、地域との絆が深まっていく中、「人々が集い交流する場を作りたい」と、岡田さんは、今治にはなかったサッカー専用スタジアムの建設を志します。そしてオーナー就任9年目の2023年、前例のない複合型施設が完成しました。今では市民の憩いの場となっています。

 

そのかたわらで、今年度に開校した私立高校の学園長に就任しました。自身の経験から生まれた独自の教育スタイルで、全国から注目されています。「僕は、教育は社会に出るための準備だと思っていて、その社会がこれだけ大きく変わっているのに、同じ教育をしているのはおかしいんじゃない?」と自身で学校まで作ってしまいました。

 

この岡田さんのエネルギーの源って何なのでしょう。岡田さんは番組内でこう言っていました。「今まで成し遂げたことは、自分のためだったら何もできていない。人のためだから頑張れる、大きなことができる」のだと。あらためてこの人はすごいなと思いました。

 

今年はまだ間もないですが、岡田さんの言葉は今年一番刺さった言葉でした。自分も人のため、世の中のために頑張ろうと思います。確かに自分のためではなく人や世の中の為には頑張れるような気がするのです。そして結局それが自分の幸せなのだと強く思います。

 

サッカー観戦・応援のイラスト

振返ると2年前にも同じことを書いていますが、この時期になるとなぜが同じことを考えるのだなと思います。それは、あたりまえと思っていることはあたりまえではないと言うことです。詳細は申し上げられませんが、今年の正月もそのようなことを感じることがいくつかありました。

 

親族家族みんなが集まれるのはあたりまえ、みんなが元気でいるのはあたりまえ、お正月にお酒を飲めるのがあたりまえ、正月料理があるのがあたりまえ、こどもにお年玉をあげられるのがあたりまえ、などなど。例をあげればきりがありませんが、やはりすべてはあたりまえではないのだと改めて実感しました。そしてそれらができることに本当に感謝することができました。

 

「あたりまえ」の反対語は「ありがとう」です。あたりまえの反対は有り難い、つまり有ることが難しいと言うことです。その有り難いがありがとうとなるのです。反対語との関係はちょっと説明できませんが、何にしてもあたりまえには感謝しなければなりませんね。

 

この感謝する気持ちですが、とても大切です。誰かに何かに感謝するのはもちろんですが、自分自身にも感謝することが大切です。みなさん、がんばって生きているのです。人と比べたり自分で満足していなくても自分をほめてあげましょう。そして自分自身に感謝してみてはいかがでしょうか。

 

ものごとをすべてあたりまえだと思っていたら感謝する気持ちも生まれません。今年一年、あたりまえをあたりまえと思わず、感謝の気持ちを忘れずに過ごして行きたいですね。

 

「感謝」のイラスト文字