片頭痛で悩まれている方は多くが、頭痛発作の際には頭痛と闘い、


時には寝室で暗くして眠って対処されています。


あまりにも頭痛がひどいと眠ることも出来ず、嘔気と嘔吐と戦いながら休まれます。



そんな片頭痛を持って我慢されている患者さんは時に脳卒中を起こすこともあります。

理由は片頭痛の原因である脳血管の拡張と収縮を来たすことにより脳血管が傷つき

脳卒中である脳梗塞、脳出血、クモ膜下出血を引き起こすと考えられます。


昨日、も若い患者さんが救急車で運ばれてきました。


救急隊からの事前情報、

『患者さんは2日前からインフルエンザになり近医にてインフルエンザ治療薬を

処方、元来頭痛持ちで頭痛の時には吐き気を伴っていました。』


『本日、強い頭痛症状が出現、嘔吐が停まらないため救急要請です。』


救急車到着時は頭痛患者さんで救急外来は混雑しており、ゆっくりと診察するというよりも

頭部CTを流れるように撮り順番順に診察しておりました。



内心、『なんで今日は頭痛がこんなに一度にくるのかなぁ???』

    『低気圧でも来ているのか?』



私自身、救急車で来院された患者さんは救急隊からの情報でインフルエンザに合併した髄膜炎?

それとも・・・・・・・片頭痛発作の重積???などの頭痛が考えておりました。



前にも話しましたが、頭痛診断するには頭部CTやMRIなど施行しなければなりませんが

この方もご他聞にもれず頭部CTへGO!!


出来上がった頭部CTを見て・・・・・・おやおや・・・・ビックリ!!


くも膜下出血ではないですか・・・・・・(鬱)

くも膜出血下出血は重篤な後遺症や生命に関わる病気です。


約3割の方はお亡くなりになり約3割の方はほぼ寝たきりになります。

また、約3割の方しか社会復帰しません。


そんな重篤な病気ですので・・・・・・あわてて対処したしだいです。


怖いものです。頭痛持ちの方は必ずしもくも膜下出血になるわけではないですが

血管に炎症と拡張を繰り返しているため、脳血管のイベントのリスクが高くなるとは

事実です


頭痛を我慢せず、日本頭痛学会頭痛専門医に一度ご相談してみてください。 




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先日も、緊張型頭痛の患者さんがいらっしゃいました。


その中の一人で色々な病院に行かれ、頭痛外来を受診希望でわざわざ受診されております。


よくよく話を聞くと朝方は症状はいいのですが、夕方になると

症状の悪化を来たしさらに嘔気、嘔吐はなく両方のこめかみが締め付けられる様

頭痛がダラダラと続いているとのこと、お話を良く聞き、

画像診断をして緊張型頭痛と診断いたしました。


緊張型頭痛は頭痛疾患の中で非常に多い疾患で、人口の26%に緊張型頭痛が

存在していると推測され、外国では調査時点から過去に男性69%、女性88%の

緊張型頭痛があったと報告もあります。

ですが、緊張型頭痛の患者さんは医療機関への受診率は低く、

頭痛外来に来られる患者さんは緊張型頭痛よりも片頭痛の患者さんの方が

圧倒的に多いです。


緊張型頭痛は『一般的な頭痛』として捕らえる方が多いですがその病気の概念は

輪郭が不明瞭でありしかも背景の要因が存在し重なり合っています。


ですので、しっかりと頭痛診断をし、治療を受けることが最適です。


私は、緊張型頭痛の患者さんにはまず、 日本頭痛学会が推奨する

ストレッチ(頭痛体操 )をお薦めします。


片頭痛の予防にも言いといわれており、

頭痛で悩まれているようでしたらしてみ下さい。

但し、片頭痛で頭痛があるようでしたら運動はしないでくださいね。


 次に筋力をつけるのもいい方法です。

以前、お話しましたが、水泳、特に背泳ぎがお薦めです。


 あとは入浴をしていただくことです、緊張型頭痛は入浴すると

頭痛症状が軽減しますのでのんびりと入浴されといいと思います。

片頭痛の方は頭痛症状が出現している時は、入浴で頭痛症状が悪化しますので

注意してください。


それでも頭痛症状が改善しない場合は薬で治療をします。




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第38回 日本頭痛学会総会 (2010年11月19日~20日)

     シンポジウム

鎮痛薬に反応しない強い頭痛、髄膜炎・脳炎疑う

⇒*そんなに多い頭痛ではないですが、見逃してはいけない頭痛です。

   発熱など伴っているようでしたら要注意ですよ。

   風邪と思って何日間も頭痛と発熱を放置していたら髄膜炎になってしまった方が先日もいました。

   今回はそんなことがないよう臼田先生が熱弁しています。

   

   

感染症による頭痛について日本医科大学・臼田和弘先生

感染症による頭痛の頻度、頭痛外来の2.6%

 感染症による頭痛は国際頭痛分類第2版で二次性頭痛の一つとされ、

(1)頭蓋内感染症による頭痛、

(2)全身性感染症による頭痛、

(3)ヒト免疫不全ウイルス/後天性免疫不全症候群(HIV / AIDS)による頭痛、

(4)慢性感染症後の頭痛、

に分類される。

 全身を侵す各種感染症においてしばしば頭痛が伴い、

インフルエンザでは随伴症状として感染時に中等度の頭痛が見られるが、

鎮痛薬に反応し長くは続かない。

一方、頭蓋内感染症では強度の頭痛が最初から高頻度に見られ、

鎮痛薬に反応せず長期間持続する。

 臼田先生は頭痛外来を受診した233人を対象に、感染症による頭痛の頻度を検討。

その結果、片頭痛が117人(50.2%)で最も多く、

次に緊張型頭痛39人(16.7%)、

物質またはその離脱による頭痛(すべて薬物乱用頭痛)30人(12.9%)と続いた。

感染症による頭痛は6人(2.6%)だった。

「外来診療において、感染症による頭痛の頻度は低いものの、

これらはすべて髄膜炎の患者であり、外来で見逃してはならない疾患である」。

 感染症による頭痛の機序については、

①侵害受容性疼痛(正常組織を障害させる侵害刺激が

侵害受容器を活性化させることによって引き起こされる痛み)、

②心因性疼痛(器質的病変がなく、心理的要因が、重要な役割を果たしている痛み)、

③その他が考えられる。侵害受容性疼痛には、髄膜刺激、頭蓋内占拠性病変や

脳浮腫による頭蓋内圧亢進、動脈組織への直接的圧迫と刺激、発熱や炎症による

血管拡張、炎症メディエイター(インターロイキン-Iや、腫瘍壊死因子といったサイトカインなど)、

感染因子の有毒生成物、微生物の疼痛発現機構への直接的作用、感染後アレルギー反応

(アレルギー性血管炎など)などがある。心因性疼痛には、二次的な神経心理学的悪化による疼痛がある。

その他の機序として、自律神経障害、脱水による脳脊髄液減少、感染症による元来有する頭痛の誘発などが考えられる。

 頭蓋内感染症による頭痛の鑑別について、

「強い頭痛が鎮痛薬に反応せずに続いた場合、髄膜炎や脳炎を疑う必要がある」



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