藝大フィルハーモニア管弦楽団定期演奏会
指揮 高関健ショスタコーヴィチ:交響曲第15番
ニールセン: 交響曲第6番《素朴な交響曲》
あまりにも秀逸なプログラムに思わずポチってしまいました。
芸大フィルを聴くのは初めて。
ショスタコーヴィチとニールセンのそれぞれ最後の交響曲を組み合わせたもの。しかもこの2曲、雰囲気がそっくり。
演奏前に高関さんと、芸大の管打楽器教授であるクラリネットの三界さんとでの対談形式でのプレトーク。ショスタコの15番で終わると気持ちが暗くなって、帰りに上野駅まで歩く道のりがツラくなるだろうから、この順番にしたと。
個人的にはショスタコの15番はそれほど暗いとも思わないけど。
冒頭の楽し気なフルートソロは美しい山本葵さん。以降、高関さんらしい知的好奇心をくすぐるような音楽作り。
芸大フィルも中々に上手です。終楽章で圧倒的に盛り上がるところでの迫力は相当なもの。というか奏楽堂自体がそれほど大きな箱でもないので、なおのこと迫力が強調されました。
後半はニールセンのシンフォニア・センプリチェ。高関さんはシティ・フィルと2017年に取り上げたときに聴きました。
ショスタコに負けず劣らず不思議ちゃんな作品だけど、実演で聴くとなかなかに楽しめます。
題名のように、シンプルで室内楽的な展開で曲は進みますが、時折、5番までの交響曲のような激しさも顔を出します。
ここでも芸大フィルの技量は大したもの。クラリネットソロは濱崎由紀さん。いろいろなオケのエキストラでよく見かけますが、今日はTOPで中々のソロを聞かせてくれました。
派手さはない公演でしたが、知的好奇心を満たしてくれて良かったです。
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