NHK交響楽団 定期演奏会(Aプロ1日目)
指揮:マティアス・バーメルト
ブルックナー/交響曲 第5番 変ロ長調
ブロムシュテット氏で予定が組まれていた公演でしたが、残念ながら来日かなわず、当初から予定されていたカバーコンダクターとしてマティアス・バーメルト氏が登壇。
バーメルト氏は2007年以来19年ぶりにN響に登場。その頃までは頻繁に来てましたけどね。84歳というからこちらも結構高齢。あまり面白い指揮者でないので好みでは無かったのですが、きょうはその面白味の無さが作品にマッチしていたようです。
コンマスは郷古さん。バーメルト氏は何をやるわけでも無いので、N響の面々はストレスなく、気持ちよく演奏していたように見受けられました(そうした手腕が実は凄い指揮者なのかもしれないけど)。
金管楽器群も重厚な響きを出していて凡ミスはほとんど無かったです。比較的ゆったりしたテンポで建造物を積み上げていくような第1楽章。聴きごたえ十分でした。
きょうの白眉は第2楽章。N響自慢の弦楽器群、とくにチェロ、ヴィオラの滑らかな響きは絶品で、美しく感動的でした。クライマックスに向け徐々にテンポを落とし大いに盛り上げます。
クライマックスを越えてからいよいよテンポは遅くなり、まるでチェリビダッケの指揮で聴いているかのような錯覚におちいったほど。
第3楽章のスケルツォも中庸のテンポ。もう少し変化をつけても良いのではとも感じましたが、そこはバーメルト氏、何もしませんw
そしてすべての集大成である終楽章。第1楽章、第2楽章の主題、終楽章で新たに登場する主題も合わさっての対位法、フーガの手腕がN響の見事な響きで体現されます。
ここも終盤、コーダにかけてぐっとテンポを落とし、重厚感を増します。金管楽器群もよく頑張ってました。作品上、最後の最後が尻すぼみになりがちなので、もう一工夫、盛り立てても欲しかったですが、まぁバーメルト氏ですから。
会場は湧いていましたが、冷静に聴き終わった感あり。打ち震える何かが欲しかったですかね。
