NHK交響楽団 定期演奏会(Cプロ)
指揮 : 大植英次
ワーグナー/ジークフリートの牧歌
R. シュトラウス/交響詩「英雄の生涯」 作品40
(コンサートマスター:郷古廉)
開演前の室内楽
・ドヴォルザーク/弦楽五重奏曲 第2番 ト長調 作品77 第1楽章
ヴァイオリン:倉冨亮太、宮川奈々
ヴィオラ:飛澤浩人 チェロ:小畠幸法
コントラバス:矢内陽子
大植さんがN響の定期公演で指揮するのは初登場の1999年以来25年ぶり!とのこと(定演以外はありましたが)。その99年の定期公演デビューは鮮烈で、当時、”定期では”シュタインとかサバリッシュ、ブロムシュテットといった名誉指揮者くらいしか振らせてもらえなかった、ブラームスの交響響第1番を引っさげて…といったものでしたので、今でも鮮明に記憶に残っています。
きょうは開演前の室内楽で、大好きな宮川奈々さんが出るとのことなので、いそいそと早めに会場入り。
ドヴォルザークの弦五の2番。コントラバスが入るという珍しい構成。いかにもドヴォルザークらしい、ボヘミアの郷愁を感じさせる名作で、素敵な演奏でした。
「ジークフリート牧歌」。弦楽器群は12-10-8-6-4と、この作品のわりには大きめな編成。コンマスの郷古氏のとなりにはマロ氏が座る。
この珠玉の名作を慈しむような美しいアンサンブルで、すてきな演奏でした。なんか沁みましたね。
その後、椅子を追加し編成を大きくしての「英雄の生涯」。ステージいっぱいの大編成を見るだけでわくわくしました。
N響らしい重厚な響き。大植さんの音楽作りは、ゆったりとしたテンポで、音楽の山場山場でタメを作るなど、なかなかに濃厚。N響メンバーもよく応えます。
ただ、3拍子でも4拍子でも、きっちりきっちり振り分ける感じで、それがそのままオケのアンサンブルに影響してしまい、流れがイマイチ悪い気がしました。
郷古さんのヴァイオリンソロは見事でした。2月の3プロ×2公演全部のコンマスを勤めていて大車輪の活躍ですが、もうそろそろ正コンマスになってもいいのではないかと思いました。
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