注文していた本が届いたので一気に読みました。
ボクシングの本ではないのですが本の少しですがボクシングの記述もあるので紹介したと思います。
少し前に紹介した「沢村忠に真空を飛ばせた男―昭和のプロモーター・野口修 評伝―』の作者、細田昌志さんの新刊「力道山未亡人」です。
自分、プロレスファンというほどではないんですが漫画原作者の梶原一騎のファンなんで力道山のことには興味がありました。
梶原一騎の漫画には力道山の話が出てくるのがちょこちょこあります。
自分が力道山を知ったのはアニメのタイガーマスクのエピソードでまるまる1話を力道山の話にした回があってそれで知ったんですよね、確か観たのは小学校低学年の頃だったと思います。
ただ、正直に言うと自分は力道山が好きではありません、むしろ嫌いと言って良いでしょう。
梶原原作の「空手バカ一代」の中で木村政彦をだまし討ちにしたことが描かれてて子供の頃からアンチ力道山だったし増田俊也が描いた「木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか」も読んでいたからです。
そこにはジャイアント馬場の証言として
「力道山は人間として一つも良い所がなかった」
みたいな証言が書かれてたんですよ。
プロレススーパー列伝ではアントニオ猪木をいじめまくってたし(笑)
まぁ梶原の本は創作が多いんで鵜吞みにはできないんですけどね…
そんな力道山ですが夫人の目から見た力道山とはどういう人だったのか?
猪木や馬場との関係性の真実は?
色々興味深い話が書かれてました。
で、奥さんは本当に苦労してるんですよね…
結婚してすぐに力道山は亡くなったみたいです。
すごい借金とかあったり、自分なら愛する人が亡くなっておまけに借金まみれになったら死ぬか失踪しちゃいそうです…
偉大な人の未亡人って再婚とかしにくいんですよね…
まず、死んでしまった旦那よりもすごい男なんてまず出てこないし〇〇の未亡人という事で尊敬されたり注目されたりする場合が多いでしょうから〇〇未亡人というカードを無くすのも都合が悪いと打算する人もいるんじゃないでしょうか?
〇〇未亡人で居続けるとあぁ亡き夫に操を立ててるんだなぁ~って勝手に思い込んでる〇〇ファンは多いんじゃないでしょうか?
松田美由紀は松田優作未亡人だからこそメディアに注目されてきたと思うんですがやっぱり恋人はいたようですからね。
まぁ今は松田龍平、松田翔太のお母さんという売りが出来たでしょうが(笑)
で、ボクシングファンとして興味深いのはリキボクシングクラブですが藤猛の話も出てきます。
まぁそれほど多くのエピソードが書かれてるわけではありませんが。
人間性というのは関係性によって全然違うんで良い人悪い人なんて一概に言えませんが力道山が生きていたら今とは違ったことは色々あると思うんですよね、それほど傑出した人物だったというのは間違いないでしょう。
ボクシング的にいうと力道山はヘビー級王者育成を夢見ていたらしいんで、日本のヘビー級史は力道山が生きていたら間違いなく変わっていたと思います(さすがに日本人世界ヘビー級王者が今頃誕生していたとはいいませんが)
今いるプロレスラーの半分くらいはボクサーにさせられたかもしれないですよ(笑)
だから常時、日本ヘビー級ランキングに人がいる状態を作れてたかも。
しかし、作者の取材力は本当に凄いですね、もう60年も前の事、それも政財界、芸能界、格闘界とやばそうな世界ばっかりにン関わってる人物の取材がおおかったでしょうからね~
何しろ、面白いんで一気に読みました。
お勧めです!